中国政府が選定する中国重要農業文化遺産に「福建武夷岩茶文化システム」が選ばれたそうです。
先日、農業農村部が公布した通知によると、第7回中国重要農業文化遺産に50の伝統農業システムが認定されました。そして”福建武夷岩茶文化システム”も入選しました。
武夷岩茶の栽培と製茶の歴史は既に1200年あまりあります。
”万里茶道”の起点として、武夷山は長い歴史の中で蓄積されてきた、独特で豊富な茶俗、茶礼、茶芸文化と茶の製造技術が形成されてきており、さらに極めて地方の特色を有した茶栽培管理知識と技術のシステムがあります。
現在、茶産業は武夷山の地方経済の重要な柱となっており、人民の重要な収入源となっています。
既に福建省では、世界農業遺産に安渓県の鉄観音茶文化システムが認定されていますが、その前段階の国の重要農業文化遺産として”武夷岩茶文化システム”が認定されたとのことです。
記事中には”武夷岩茶の栽培と製茶の歴史は既に1200年あまり”とありますが、これはおそらく茶の生産が始まったという文献の記述があるところまで遡っているものであって、烏龍茶としての武夷岩茶の歴史が1200年あまりという意味ではないと思われます。
なお、第7回中国重要農業文化遺産では、他に茶業関連で”安徽歙県の梯地茶園システム”、”広東饒平の単叢茶文化システム”、”広西蒼梧の六堡茶文化システム”、”四川北川の苔子茶複合栽培システム”、”四川筠連の山地茶文化システム”が選定されています。
农业农村部关于公布第七批中国重要农业文化遗产名单的通知:
https://www.gov.cn/zhengce/zhengceku/202309/content_6905562.htm