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お茶の1煎目は捨てるべきか?

中国茶を飲み始めたばかりの方が困惑することの一つに、1煎目のお茶を捨てるかどうか?、いわゆる”洗茶”をするべきかどうか?というものがあります。
これについて紹介している記事がありました。

 

みなさんはお茶を飲むときに、茶藝師が最初のお茶を茶杯を温めるのに使ったり、直接捨ててしまうことをよく見ると思います。多くのお茶の愛好家が自分でお茶を入れるときも、最初のお茶を飲むことはとても少なく、そのために最初のお茶は捨てなければならないものだと考えている人も多いようです。それでは、最初のお茶は捨てる必要があるものなのでしょうか?その理由は何なのでしょうか?

最初のお茶を捨てなければならないと考えている人の理由は主に以下の3種類があります。

1.最初のお茶は残留農薬を洗い流すことができると考えている

最初のお茶で残留農薬を洗い流すことができ、その効果は大きいのでしょうか?この問題については、既に科学的な答えが出ています。

農薬の多くは脂溶性の物質で、お湯で溶かしたり、稀釈できるものはその中のごく一部分の量でしかなく、最初のお茶を捨てることだけで残留農薬を洗い流すことができるというのは、現実的ではなく、科学的根拠に乏しいことで、このため、これは不可能です。

茶葉の農薬残留の問題について言えば、これらのデータを見る価値があるでしょう。農業部が2014年、2015年、2016年の3年間で春茶と夏秋茶の農薬残留の抜き取り検査を行った結果では、合格率はそれぞれ94.8%、97.6%、99.4%です。そのため、現在市場に並んでいるほとんどの茶の残留農薬は基準を超えていません。

そのため、最初のお茶で残留農薬を洗い流そうというのは科学的でないだけではなく、必要も無いのです。

 

 2.最初のお茶は汚れを洗い流してくれると考えている

多くのみなさんは、このような現象を見るのでは無いでしょうか。お茶を入れているときに、最初のお茶や最初の3煎ぐらいまでのお茶には、表面に泡が浮かんでいて、ある人はこの泡を茶葉の中のホコリや不純物であると考えています。

実際のところ、泡が出たとしても、その原因は茶葉の中に含まれているサポニンと呼ばれる物質によるもので、お茶に含まれる不純物ではありません。

お茶の中に含まれるサポニンの含有量は少ないので、お茶の味に対しては実質的な影響をほとんど与えません。それどころか、サポニンには抗菌消炎作用があり、人体にとってそもそも有益なものです。

そのため、お茶を入れる際に泡を掬い取ったり、最初のお茶を捨てることは必要が無いものです。

 3.最初のお茶は美味しくなく、とにかく捨てるべきだと考えている

この点は主にお茶に水分を与えるあるいはお茶を洗うという面から言うと、最初のお茶は飲用に最適な味わいになっていないと考えているものです。この論は、完全に正しいわけでは無くて、最も主要な要因はお茶の種類の違いによるもので、全てのお茶がそうだというわけでは無いことです。と

茶葉の中に含まれている物質が最初のお茶に含まれている量はとても多く、とりわけ比較的柔らかい新芽を使ったものや容易に茶葉が開くお茶は、茶の浸出速度が早く、そのため最初のお茶を捨ててしまうと多くの有益な物質を失ってしまうことになります。

研究では、大多数の茶葉は、1回目の抽出で、可溶性物質を55%前後浸出でき、2回目は30%、3回目は10%、4回目はわずか1~3%だという結果が出ています。

もし新鮮で柔らかいお茶、たとえば緑茶などは、それに含まれる栄養成分は、1煎目で80%前後が浸出し、2煎目の浸出率は95%前後にも達し、3煎目にはほとんど残っていません。そのため、私たちは緑茶は3煎までがお勧めとよく聞くわけで、さらに入れ方を研究しなければなりません。

 

以上のようなことから、みなさんにお伝えしたいのは、お茶は何でも最初のお茶を捨てるべきなのでは無くて、一部のたとえば普洱茶、黒茶、陳年白茶などを除けば、大多数のお茶の1煎目にはお茶のエキスが含まれているので、捨てるべきでは無いということです。

 

洗茶については、人によって言うことが違うのは、何を重視するかが違うからです。
多少の栄養成分は捨てても、最初に出てくる雑味を捨てたい、というケースもあるので、洗茶が一概に悪いわけではありません。
ただの作法では無く、何のためにしているのか?を考えて、洗茶が必要かどうかを判断するべきかと思います。

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