お茶の賞味期限というのは、各メーカーが独自に決めていることが多いのですが、中国茶葉流通協会が、このたび、お茶の賞味期限の団体標準を発表しました。
これをもとにお茶の賞味期限について紹介している記事がありました。
茶葉とその関連製品は賞味期限を過ぎてしまったら、ダメになってしまうのでしょうか?
賞味期限が切れたお茶は飲むことができないのでしょうか?
捨てなければなりませんか?
茶は我が国が原産で、世界各国で広く飲まれている、天然で、エコで、健康的な飲料です。同時に、茶は我が国を代表する食用農産品でもあります。
長らく、茶葉はその製品があまりに複雑な特性を持っていたので、賞味期限の面では、これまで明確な表記規範がなく、多くの消費者に茶葉の購入や飲む際に様々な困惑を生み出していました。
2021年6月30日、中国茶葉流通協会は『茶製品の保質期 第1部分:固態速溶茶、抹茶と茶濃縮液』(T/CTMA 027.1-2021)、『緑茶の保質期』(T/CTMA 028-2021)、『紅茶の保質期』(T/CTMA 029-2021)の3つの団体標準を正式に公布しました。これは中華全国供銷合作総社杭州茶葉研究院、湖南農業大学、上海交通大学、安徽農業大学、浙江大学、江南大学、湘茶集団、浙茶集団などの多くの科学研究を行う機関や茶葉会社が共同で編制した標準で、茶葉の賞味期限についてどのような規範を設けているのでしょうか?以下に、食品の賞味期限に関する回答を書いていきたいと思います。
”食品保質期”とは何か
食品保質期とは、パッケージ済の食品のラベルに明記されている保存条件の下で品質を保持できる期限を指し、それぞれの製品の具体的な保質期はその業界標準あるいは国家の規定する標準がある場合はそれを書き、標準が無い場合は業界内での一般的になっている時間を書きます。このため、食品の保質期は多くは企業が消費者に対して、この期限内までであれば、食品の風味、味わい、安全性などの面で保証ができ、安心して食べられると承諾できる期間を記しています。
通常、保質期には主に2つの名称があり、1つは賞味期限で、もう1つは消費期限です。賞味期限とはその時間までであれば、食品の品質がもっとも良いとするもので、もしこの時間が過ぎてしまっても、色、香り、味は変わらず、以降も食用できるものです。
しかし、保存期限が最終消費日時、すなわち有効期限である場合は、これはその食品が規定された貯蔵条件の下で、保存が可能な最終期限と見込まれるものです。この期日が過ぎた後は、製品は消費者に対して望まれる品質特性を持ち得ず、かつ食品として販売されるのに適さないので、そのため賞味期限は消費期限よりも短くなります。しかし食品安全基準、パッケージ済食品のラベル通則(GB 7718)などが改定され続けることで、これらの定義と関連する条項は抹消されました。食品の安全が第一という観点から始まって、いわゆる保存期限というものはもはや宣伝されなくなりました。 再宣传所谓保存期了。
保質期にはどのような内容が含まれるか
保質期は2つの要素から成り立ちます。1つは保存条件で、もう1つは期限です。両者は緊密な関連があり、分けることはできません。保存条件は食品のラベルに必ず表記することになっていて、通常は、常温、直射日光を避けて保存、冷蔵保存、冷凍保存などが含まれます。
もし製品の保存条件が規定を満たしていなければ、食品の保質期は短くなる可能性が高く、さらには安全性を保証できないということになります。
保質期を過ぎた食品は必ず変質するのですか
保質期は食物などの製品が変質するかどうかを決める唯一の基準ではなく、保存方法、環境などによって物質に与える変化が変わり、より早く変質することもあります。そのため、食品は保質期の間に食用するのです。
開封後の食品の保質期は短くなり、早めに食べきらないと、製品の変質を免れることはできません。
パッケージ済の食品はラベルに保存条件(たとえば0℃~4℃など)が明記されており、その条件下で品質が保持できる期限であって、この期限内であれば製品は完全で販売にも適します。
食品の保質期を過ぎたらもう食べられないのですか
保質期を過ぎた食品は販売することはできず、棚から下げなければなりません。しかし、保質期が過ぎた食品は有害な食品だというわけではありません。保質期を過ぎた食品は短期的に発生する主要な変化は官能品質で少し劣る部分がでるということであって、引き続き、食用とすることはできます。たとえば、ジュース、飲料などや脂肪分の含有量が高くない乾燥した穀物などの製品などです。しかし、一部の食品では保質期を過ぎてしまうと、安全に影響を与えることもあります。微生物の量が超過、重金属の超過、酸化の度合いが超過するなどで、一部の冷蔵した食品、金属缶に入った食品、油であげた食品などです。
保質期を過ぎた食物は変質、食べられないあるいは有毒というのとイコールではなく、これは状況を見ないと決められないので、みなさん怖がる必要は無いのです。一部の食品は保質期を過ぎても食用することができますが、しかし品質と栄養はある程度低下します。ただ安全の問題が生じるわけではありません。とはいえ、生活の品質と安全性を考えるならば、保質期以内の食品を食べることを提案します。保質期内の食品の安全性と味わいは疑いもなく最も良いからです。
茶葉と関連製品の保質期を設けることは重要ですか
今までの内容からお分かりいただけると思いますが、茶葉及び関連製品は食品であるので、保質期を明確にすることは必要なことです。
しかし、我が国は茶葉の種類が非常に多く、それぞれの茶類の品質や風格には差がありますし、多くの茶類は適切な環境条件であれば、長期間保存することもできます。
このため、それぞれの茶類の属性に応じて、科学的に茶葉の保質期を確定させることはとても重要なのです。
茶葉の保質期の基準とは一体どのようなものですか
1.緑茶
保存、輸送、流通の過程で、含水率と環境温度、湿度、酸素、日照などの要因の影響を受けるので、その色、香り、味などの官能指標の要素と栄養価値は時間とともに下がっていきます。
かつて、緑茶の保質期の基準の研究はずっと空白の状態が続いていましたが、今回の標準は緑茶の保存鮮度維持システムの研究と企業の長期的な生産の実践を結びつけて、パッケージ済の緑茶製品はアルミの複合材料による包装(包材の水蒸気透過率は1.5g/㎡・24h以下、酸素透過量は0.1㎤/㎡・0.1MPa以下)という条件の下での保質期は表1をご覧ください。
2.紅茶
近年、増加傾向にあり、伝統工夫紅茶の種類はどんどん豊富になってきていて、ブロークンティー製品の規格も揃っています。紅茶は製造技術の影響で、その加工、貯蔵の過程で同様に日照、酸素、水分などの環境の影響を受けます。しかし、その他の茶類と比べると、一定の特殊性を有しており、今回の標準では異なる貯蔵環境下における紅茶の保質期を着ていさせました。アルミ袋、アルミの複合材料の袋あるいは缶などの包装材料で密封し、パッケージ前の水分含量が6%以下で、保存区域が清潔で、乾燥、直射日光が当たらず、異臭なども無い状態であれば、ブロークンティーの保質期は36ヶ月、その他の紅茶の保質期は48ヶ月です。
3.茶製品
我が国の主要な茶製品は固態速溶茶、抹茶と茶濃縮液が主で、これらの製品には製品基準はあるものの、製品の保質期の説明がなされておらず、今回の標準はこの保質期の基準の空白を埋めるものです。アルミの複合材料(包材の水蒸気透過率は1.5g/㎡・24h以下、酸素透過量は0.1㎤/㎡・24h・0.1MPa以下)を採用した保存条件と保質期は表2をご覧ください。
今まで賞味期限は、業界の慣習で決まっていた所が多かったのですが、基準が明確になったのは良いことだと思います。