先日、世界で配信された広東省潮州の茶業の記事が、海外に向けてどのように発信されたかを書いている記事がありました。
6月10日、世界通信社連盟が配信した記事『Featured tea industry contributes to rural revitalization in Chaozhou of China』(中国・潮州の農村活性化に貢献する特殊茶産業)は、初めての”国際お茶の日”に、潮州市が”国際お茶の日”の広東クラウドプロモーション活動に参加したと報じています。一枚の葉っぱが一地方の民を豊かにするという流れに沿って、鳳凰単叢茶産業の成長は急速で、潮州の優れた農業産業の1つとなっていて、特色ある茶産業によってまさに現地の農村の振興を加速させています。この記事は、英語、ロシア語、日本語、韓国語、スペイン語、ドイツ語の6つの言語で発表された後、EFE通信(訳注:スペインに本社を置くスペイン語圏の通信社。世界4位)、『デイリーヘラルド』(訳注:アメリカ)、ヤフーファイナンス、ABC、NBC、CBSなど470近い海外の主要メディアとニュースサイトに広く転載されました。
記事では、中国南部の潮州鳳凰山は、幾重にも連なった山で、雲霧がたなびき、鳳凰鎮の各村々はその合間に”隠れる”ようにあり、数万の茶農家が忙しそうに現地の茶園で動いています。ここはかつて貧困が極まっていたため”避けて通りたい”場所でしたが、今では”深い山に富がある”場所になっていて、このようになった理由はこうした山々に万遍なく単叢茶があることからです。
潮州市政府ガチャ馬の栽培と文化旅行を結びつけていき、茶園の現代的な管理レベルを上げ、規範ある栽培を進めて行く中で、多くの旅行客がやって来て、鳳凰山の単叢茶の総合的な効益は自ずと高くなっていきました。この地の烏龍茶は単株で栽培し、単株で茶摘みし、単株で製造されることから鳳凰単叢の名前があり、その”香りが甘く味わいに韵がある”ことから多くのお茶の愛好家が称賛しています。
記事では、潮州はかなり有名な歴史文化都市で、その歴史は古く、文化も独特で、人文文化が盛んで、工芸も精緻であり、山水の素晴らしさが国内外の旅行客を続々と呼び寄せています。潮州では、歯や口の中に香りが残る工夫茶を味わうこともでき、潮州の刺繍、陶磁器などの工芸品を鑑賞し、広済橋などの名勝古蹟を見るなどして、潮州文化の独特な魅力を体感することが出来ると指摘しています。
ここ数年、鳳凰単叢茶産業が猛烈に成長しており、潮州の優れた農業産業の一つになっています。鳳凰鎮は鳳凰単叢茶の核心的な主要産地で、鳳凰鎮の茶葉栽培面積は7万畝以上で、年間の産出額は約10億元です。
伝統的な栽培の他に、茶農家は政府の産業現代化の呼びかけに応じ、新たな変化も求めています。”80後”の茶農家である黄遠智さんの家は九代に渡り茶葉の栽培に従事し、何世代にもわたって茶の栽培と卸売りをしているだけでは無く、父などから受け継いだ古茶樹とその製造技術を基礎として、彼は科学的な栽培と管理方式を通じて、単叢茶の品質を高め、”百年老字号”を打ち立てようとしています。
記事ではまた、現在、鳳凰単叢茶の省級現代農業産業園が建設を行っており、無形文化遺産の伝承、工夫茶の教育、茶文化空間での茶葉交易市場なども計画されていて、一枚の葉っぱが一地方の民を豊かにするという流れに沿って、鳳凰鎮は科学技術によって農業を振興し、産業によって農民を豊かにする路線を走っていると述べています。
「鳳凰茶産業は品質を追求するだけでは無く、第一次産業をアップグレードするだけでは無く、第二次産業そして第三次産業との融合的な成長を目指しています」と広東省潮州市鳳凰鎮の党委員会書記の黄志剛氏は自信満々に紹介しており、鳳凰鎮は茶旅の特色ある小鎮をつくることで、第二次、第三次産業と接続し、茶園を公園に変え、農民を株主にし、生態系を保護しながら増収を進め、農村の特色ある産業による振興策という道を歩もうとしています。
日本では共同通信ワイヤーから、記事が配信されていました。
中国・潮州の農村活性化に貢献する特殊茶産業
https://kyodonewsprwire.jp/release/202006100722
発信元が、潮州市人民政府広報部となっていましたし、文章も典型的な中国のお役所作文だったので、珍しいと思っていたら、広東省を挙げての国際お茶の日キャンペーンだったようです。