貴州省の名茶、都匀毛尖の伝統製造技法が国の定める無形文化遺産に登録されたようです。
そして、”金毛尖”という新しい紅茶を開発しているメーカーも現れたようです。
都匀毛尖茶传统制作技艺入选非遗名录
记者从都匀市委宣传部获悉,都匀毛尖茶传统制作技艺成功入选第四批国家级非物质文化遗产代表性项目名录扩展项目名录。
本篇文章来源于第一茶叶网 原文链接:http://news.t0001.com/2014/1209/article_176088.html
都匀市委員会宣伝部への取材によると、都匀毛尖茶の伝統製造技法は第4回国家無形文化遺産の代表的プロジェクトリストに掲載されました。
都匀毛尖茶の手作りの技術を伝承して30年あまりになる張子全氏によると、彼の家は代々、都匀百里毛尖旅行観光回廊にある擺忙郷のプイ族の村にあり、そこは海抜1000mあまりで、気候や土壌が茶樹の成長に適しており、全て野生の老茶樹で、大体100年以上の樹齢があります。この土地の400戸あまりのプイ族の祖先たちは茶を植え、茶を作ってきました。毎年清明節前後には、張子全氏は家族総出で生葉を摘み、伝統的な手作りでお茶を作り、このようなお茶は市場でも他の家のお茶よりもずっと高いです。
張子全氏は、茶づくりの秘訣は張家に代々伝えられてきたものだ、と明かします。製茶の工程は、殺青、揉捻、搓団、提毫、乾燥の工程に分かれます。揉捻は茶の濃度を高めることが出来ます。搓団は外観を巻曲の形に固定します。提毫のときは、丸めた茶を手のひらでこするように動かすと、お茶同士がこすれ合って、産毛が起き上がります。それぞれの温度や動作はどれも厳格に伝統的な製法を守る必要があり、それによって香りや産毛が引き出されるのです。最後に、特に杉の木を使った火にかけ、鍋の温度を急速に上昇させることで、茶の香りはより濃郁になります。この工程を俗に”火中から宝を取る”といいます。
ここ数年、都匀市政府のサポートを受け、張子全氏は13軒の農家と協力し、十里茶香専業組合を設立し、1000畝あまりの茶園の栽培を請け負いました。張子全氏は、伝統的な紅茶製法の摘み取った後に直接箱の中に入れて発酵させる方法を行わずに(訳注:萎凋槽発酵のことと思われる)、都匀毛尖茶の特徴と組み合わせて、24時間、生葉を陰干しし、手で揉んでいく方法を採用しました。何回かの現場での改良試験を行い、最終的に香りが独特で、お茶の味に重厚感があり、栄養が豊富で、煎が効き、賞味期限も長い”金毛尖”を開発しました。
張子全氏は、”金毛尖”の開発成功のあと、まだ大規模な生産体制は出来ていないものの、市場での販売価格は既に1斤1800元を超えている、と言います。”金毛尖”がこのように高いのは、産量が少ない明前の毛尖から作る方法を採っているためです。上等な毛尖茶の生葉とは、清明節前に樹上で芽吹いた最初の芽で、真っ白い産毛の絨毯に覆われていて、1斤の毛尖茶をつくるのに6万個の芽が必要なのです。これらは全て人の手によって1つ1つ摘まれるので、どんなに早くても1日に10万個あまりしか摘めないのです。
”金毛尖”の大成功の後、張子全氏は夏秋茶の製造に”金毛尖”の技術を応用したものを全力で開発しており、紅茶と緑茶が違うように、材質が違えば、製造技術も違ってくるのです。明前の毛尖の生葉は一般には紅茶を作るのに使われないように、夏秋のお茶を作って紅茶を作ることが出来れば、茶葉の総合利用率を高めることができるので、茶園1畝あたりで1000元あまりの増収となります。
都匀市文化部門は、張子全氏が従事している都匀毛尖茶の製造技術を代表として、国家文化部に対し、第4回国家無形文化遺産代表的プロジェクトリストの拡大発展プロジェクトリストに登録を申請しました。
最近、第4回国家無形文化遺産選定の結果が公表され、黔南プイ族ミャオ族自治州からは3つの無形文化伝統プロジェクトが入選しました。そのうち貴定県が推薦したプイ族の医薬(益肝草製造技術)は国家無形文化遺産代表的プロジェクトリストに掲載されました。黔南プイ族ミャオ族自治州が推薦した、切り紙(水族の切り紙)と都匀市が推薦した緑茶製造技術(都匀毛尖茶製造技術)は国家無形文化遺産代表的プロジェクトリストの拡大発展プロジェクトリストに掲載されました。取材によると、これまでに黔南プイ族ミャオ族自治州からは、水書習俗(訳注:スイ族の文字)、スイ族の端午の節句、スイ族の馬の尾の刺繍、マオナン族の太鼓、ヤオ族の舞踊など、国家無形文化遺産リストに14項目が登録されています。
日本ではあまり見かけないお茶ですが、都匀毛尖の世界も色々と動きがあるようです。