中国茶ファンのためのデータベース&ニュース

  1. 市場環境
  2. 124 view

茶葉会社の上場ブーム

好調な中国国内の茶葉業界。
いま、茶葉会社の上場ブームが起こっているそうです。
ただ、どこも良い話ばかりではないようで・・・

茶企上市:小心玫瑰有刺
http://news.t0001.com/2012/0329/article_140736.html

昨年9月に天福集団が香港でIPOを果たし、これが中国の茶葉会社での上場第一号となったそうです。
その前には、武夷星、龍潤茶などが裏口上場をしたり、安渓県政府が安渓の茶葉企業に対して1000万元の奨励金を出すという話もありました。

また、昨年11月には福建省の中で12から15ぐらいの茶葉企業が上場を検討しているという話題や、今年2月には証券監視委員会のIPOリストに安渓鉄観音集団が突然掲載されるなど、とくに福建の茶葉会社の間では上場ブームが来ているようです。
年内から年明けには、福建企業では安渓鉄観音集団、八馬茶業、日春などは上場するのではとの観測が出ています。

ただ、この上場熱、というのは良いことばかりではありません。
急激に業績を作るため、チェーンの急拡大を進めています。
結果、福州の茶葉店のテナントは非常に借りづらくなっており、出店を急ぐあまり店舗賃料の吊り上げが起こったりしています。
また、上場を当て込んで投機的な資金の流入が起こっているようです。

成長を急ぐあまり、十分な生産体制の構築ができないのではないかという懸念や、そもそも社歴も浅く、ほとんどが家族経営で内部管理体制もできていない会社が上場して良いのか、という議論もあります。
株式上場がゴールになってしまい、きちんとした運営ができないのでは、と懸念する声もあるようです。

こういう様子を見ていると、2000年頃の日本のITバブルを思い出します。
スピード上場が1つのステータスになっていましたが、そうした会社で、今も元気に業績を上げている会社は何社あるでしょうか・・・
マネーゲームは健全なマーケットを壊します。

市場環境の最近記事

  1. 北京茶業交易センターが開場

  2. ロシアの中国茶需要は、ますます高まる

  3. 中国の茶業界の市場規模は3000億元超え。今後はブランド力の育成がカギ

  4. 世界と中国の紅茶産業のここ5年ほどの状況について

  5. 2023年普洱春茶の荒茶最高価格は、曼松・王子山古樹の1kg5万元

関連記事

PAGE TOP