中国では、著名なお茶を公共ブランドとして登録し、使用許諾を得た会社・農家以外に使わせないようにする動きが進んでいます。
貴州省の名茶である湄潭翠芽も今回、公共ブランドとして登録され、利用許諾を得る企業が出て来たようです。
7月10日、湄潭県茶葉協会が発表した公告によると、公共ブランド”湄潭翠芽”についての権利の付与と使用管理が実行され、初回の登録では16社の茶葉会社が権利を得た、とされています。
”湄潭翠芽”は湄潭県が長年にわたり育成し、打ち出してきた1つの公共ブランドです。長らく、多くの消費者に茶葉のことを聞けば、すぐに”湄潭翠芽”を連想してもらえるようになりました。そして”湄潭翠芽”は、貴州省の優れた緑茶の典型的な代表の1つとなっていて、そのブランド価値は昨年、既に102億元あまりに達しました。
”湄潭翠芽”のブランドの影響力が大きくなり、湄潭県ではほとんどの茶葉会社と、さらには小さな工場でも使っています。しかし、それぞれの個別の経営者が基準の上でのコントロールができていないために、製品の品質には良いものと悪いものが混ざっており、さらにはニセモノまで出回るようになっています。
「公共ブランドが無秩序に使用された結果は、消費者は陥れられ、ブランドのイメージは壊れ、さらには湄潭の茶葉産業も傷つけられます」と湄潭県茶葉協会の担当者は言います。
規範に則った公共ブランドの管理を行い、さらに”湄潭翠芽”ブランドの美称度をたかるために、湄潭県茶葉協会はこのブランドに対して使用権の管理を行うことを決定しました。
取材によると、”湄潭翠芽”ブランドの使用許諾を初めて得た企業は全部で16社とのことです。
「この名簿は、実際の状況に応じて随時更新されます」と担当者は言います。今回、使用権を獲得していない企業も、様々な評価を行った後、条件に適合すれば、その名前が名簿の中に増えていくことになります。
地元で昔から使っていた名前が、急に協会などの管轄になることに戸惑いの声もあるようですが、それ以上にニセモノの横行や品質の劣った茶葉が出回ることによるデメリットの方が大きいという認識が近年は中国国内でも高まっています。