中国茶の紹介などで時折見かける味の表現である”回甘”。
このことについて科学的に解説している記事がありましたので、ご紹介します。
回甘を理解する前に、もっとも基本的なことは回甘とは何かを知ることです。
私たちが茶湯を口に入れたときに、よくある種の苦渋味を感じますが、飲み込むと苦みや渋みの味が徐々に甘く変わっていきます。
この滋味が苦渋から甘みに変わっていく過程では、茶の中の可溶性糖が徐々に苦渋味の味を超え、最終的に私たちに甘くなったような感覚を持たせることで、これこそが回甘です。
お茶を飲む人たちがよく言う”回甘”とは一体何か?
私たちはよく周りのお茶を飲む人が、とても饒舌に素晴らしいものとして、お茶を飲むことを活き活きと描写し、その情景も相俟って、多くの人に称賛されます。このお茶は良いとしてよく言われるのは、回甘がとても濃いということで、あるとき人は、それを聞くと雲や霧の中にいるような気になります。
それでは、”回甘”とは一体何なのでしょうか?
回甘とは、その言葉通り苦みが口の中で転化した後に甘みが生まれて行く過程のことで、いわゆる苦みがなくなって甘さが来るということです。
上質なお茶を飲むとすぐに喉全体が甘くなり、そしてそれは上昇して拡散し口の中全体に広がり、長く消えることがありません。しかし、回甘には強いものや弱いもの、短いものや長いものがあり、一般的に言えば、回甘が強いとはすなわち優れているということで、しかし、明確な感覚が出て来さえすればよくて、このような回甘は人にとってとても自然なものに感じられます。
肝心なのは持久力がどうかではないでしょうか?
ある茶葉、茶の香り、味などの指標はいずれも表現の上では悪くありませんが、回甘の時間が短いと、基本的には飲み終えた後に、この種の茶葉の等級は高くなることはありません。
”回甘”を作り出す主な物質は以下の数種
1.有機酸
茶の中の有機酸は唾液腺を刺激して分泌を促し、これによって”生津回甘”という感覚を産み出します。
2.フラボノイド
フラボノイドの含有量が多くなればなるほど、回甘はよりハッキリします。
3.テアニン
テアニンは不発酵茶の回甘の主要な物質です。
4.カテキン
カテキンも一定の回甘の特徴を表現することがあります。
5.茶ポリフェノール
茶ポリフェノールおよびその酸化物は発酵茶の回甘生津の重要な物質です。
6.活性酵素
私たちの口腔内の活性酵素は、回甘生津の過程でも非常に重要な役割を果たしています。
重要なことは、以上の物質は人体にとっていずれも非常に有益なものであるということで、お茶のほのかな後味を味わうことも非常に興味深いことです
”回甘”に切り込んだ珍しい記事だと思います。
要点としては、茶葉の持っているさまざまな成分によって構成される味だということでしょうか。
糖分の甘みを感じるスピードと苦渋味を感じるスピードにラグがあるということと、成分が豊富なお茶ほど回甘が強くなる点は重要だと思います。