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雲南省景谷県、”雲黄1号”を国家品種に登録

雲南省普洱市の景谷タイ族イ族自治県で見つかった新しい品種が品種登録されたそうです。

 

先日、農業農村部は公告を出し、登録予定の全国非主要農作物品種リストを発表しました。それによると景谷タイ族イ族自治県茶葉と特色生物産業発展センターと雲南省農業科学院茶葉研究所育種チームが共同で育成した茶樹品種”雲黄1号”が国家非主要農作物品種登録となり、これはこのチームが育成した”秧塔大白茶”の後、育成したもう一つの新しい茶樹新品種となりました。

”雲黄1号”は雲南景谷秧塔茶の在来種の中から選抜して育成されたものです。
その特性は、喬木型、特大葉類、中芽種。樹の姿は開いていて、生長力は強く、分枝の場所は高く、分枝の密度は稀です。葉は水平につき、中程度の楕円形で、長さは17.80cm、幅は8.00cm、葉の色は黄緑で、葉身は内側に折れ、葉の縁は微かに波打ち、葉歯は鋭く、浅い。景谷では一芽二葉の盛期は3月上旬、茶摘み開始の時期は3月中旬です。発芽密度は中程度で、新梢の色は黄色で、産毛が特に多いです。一芽三葉の長さは16.20cm、一芽三葉の百芽の重さは198.80g。盛花期は10月中旬で、花冠は直径5.20cm×5.00cm、花弁は7~8で、子房の産毛は多く、花柱は3~4裂。

春茶の一芽二葉の茶ポリフェノール含有量は18.8%、遊離アミノ酸含有量は3.6%、カフェインの含有量は3.5%、水浸出物の含有量は52.2%。緑茶、紅茶、白茶の製造に適します。
紅茶として製造すると香気はフレッシュで甘く、滋味はやや濃く厚みがあり、やや甘くてフレッシュ感があります。緑茶として製造すると香気は高く爽やかで、栗香がハッキリあり、滋味はやや濃く、ある程度甘みがあります。単芽の白茶として製造すると、外形は全て芽で、細く長く、産毛の中に緑が隠れるようにあり、湯色は柔らかい黄色で、明るく艶があり、香気は甘い香りでやや濃郁で、花香がハッキリしていて、滋味は甘く、うまみがあり、爽やかです。

耐寒性、耐干ばつ性はやや強いです。炭疽病に対する抗性もあります。ウンカの抗性は総合評価で中程度です。産量はやや多く、第1生長周期の平均の畝あたりの一芽二葉の生葉生産量は643.30kg、第2生長周期の平均の畝あたりの一芽二葉の生葉生産量は660.30kgです。

 

この品種の元になった、景谷秧塔茶というのは、いわゆる景谷大白茶と呼ばれる品種です。
産毛が大変多く、それが月光白などの白茶に向いている品種として、大いに人気となった品種です。
そこから最近流行りの黄化した品種を選抜して、育成したものということのようです。

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