浙江省杭州市の西湖龍井茶はまだ茶摘みが始まっていませんが、同じ杭州市の銭塘龍井茶の茶摘みは既に始まっているそうです。
今日(3月2日)、杭州の午後の天気は晴れてきました。
今年の最初の春茶を、飲みましたか?杭州市西湖区と隣接する余杭区、富陽区などでは、銭塘龍井の摘み取りで茶農家たちはもう多忙な日々を過ごしています。
「寧波へ茶葉を送り届ける道中で、今年の龍井茶は2月22日に茶摘みが始まったそうです。話によると寒波があるそうなので、今日は茶摘み人たちが山に登って急いで摘み取っています」杭州市余杭区中泰街道の茶農家の杜おじいさんは、家で保有する茶山は銭塘龍井茶の産地に属していて、現在、茶摘みをしている茶樹品種は烏牛早だそうです。
「茶摘み人の工賃はここでは1日に160元必要で、1人が1日で摘むことができるのは7斤の生葉で、ここ数日は雨が降っているので、5.5~6斤の生葉で1斤のお茶ができあがります。もし雨が降っていなければ、4.5斤の生葉で1斤の茶を作ることができます」
「今年の生葉の価格は昨年と同じくらいで、1斤60元です。大部分の生葉は私たちは富陽の買い上げ人に打ってしまいますが、新茶は自分たちでも少し作っていて、1斤500~600元で売りますよ」
杜おじいさんと同様に、余杭区の中泰街道、閑林街道の一帯の茶農家は、茶山に上り、新茶を既に多く茶摘みしています。
銭塘龍井茶の産地である余杭区を例にすると、現在春茶の茶摘みがもっとも集中しているのは中泰街道で、ここには1.4万畝の茶園があり、海抜は280~450mで、そのうち4000畝は特に早熟な茶樹である”烏牛早”です。面積が最大なのは龍井43で、このほかにさらに浙農139、安吉白茶(白葉1号)などの品種があります。
最近、中泰街道の烏牛早の茶摘み開始は7割近くなり、多くの農家では既に最初の生葉を摘んでいて、2回目の茶摘みを開始したところですが、烏牛早は全部で3~4回の茶摘みができます。
しかし、龍井茶の主力品種はずっと”龍井43”で、西湖龍井の毎年の最初に摘まれる品種も龍井43です。銭塘龍井の産地では、もっとも早く加工される龍井茶の品種は烏牛早なのです。
余杭区の農業部門の推計によると、正常な状態であれば、あと4,5日程度で中泰街道の龍井43は摘み始めることができて、しかし具体的な時期は、まだ今回の寒波の状況を見定める必要があります。
「もし、茶葉の霜の被害が比較的深刻であれば、茶葉の表面の茶芽はみな捨てなければならなくて、下の方の凍害に遭っていない茶芽を摘むことしかできません。このようにして産量は減少しますが、販売時期は一般的には遅れることは無いでしょう」と中泰街道の責任者は言います。
今年の西湖龍井茶の茶摘み時期はまだ正式に発表されていませんが、銭塘龍井の産地の状況はみなさんの参考になるかもしれません。
杭州でも烏牛早の茶摘みは始まっているようです。
西湖龍井茶は使用できる品種が、龍井在来種、龍井43、龍井長葉に限られているため、龍井43の茶摘みまで待っている状況ですが、余杭区の龍井43がまもなく摘める状況とのことで、比較的早く茶摘みが始まるかもしれません。
しかし、寒波が到来しているようなので、その影響の度合いが心配されます。