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「2・3・4・6」の数字で解説する白茶

日本ではまだまだ白茶の情報が乏しいのですが、現地のお茶メディアが白茶の解説記事を掲載していたので、ご紹介します。

 

製造はもっとも簡単で自然であり、工程が最も少ないです。
白茶は製法が簡単ではありますが、豊かな意味を持っています。

白茶についてのいくつかの核心的な問題:製法、種類、等級、茶樹の品種について、あなたは理解しているでしょうか?
以下で、数字を使ってこのいくつかの問題を解析してみます。

二大伝統製造技法

白茶の製造技法で、最も重要な段階は萎凋で、萎凋は日光萎凋と室内萎凋に分けられます。簡単に言うと、日晒しか陰干しです。

この二大技法の伝統には明確な地域特性があり、福鼎は日晒しが伝統的に主で、建陽と政和は陰干しが伝統的に主でした。

日晒しも陰干しも、製造手法で、原理は異なりますが、いずれも自然に製品になることを追求しており、炒めず揉まず、低温で萎凋して、乾燥し、茶葉の中の活性酵素を保ち、生葉の成分の分解、転化を促し、最終的には果香あるいは花香などの清らかな香り、甘く厚みのある味わいを生み出します。

 三大種類

製造する原料の樹の品種の違いにより、小白茶、大白茶、水仙白茶に分けられます。

1.小白茶、菜茶群体種を原材料として製造した白茶を指し、大白茶品種との対比によって命名されています。

小白茶の等級は、主に貢眉と寿眉に分けられ、貢眉は芽葉茶で、寿眉は梗葉茶です。

2.大白茶、人々が菜茶群体種から育成して出来た無性繁殖品種で、その株は相対的に高くて大きく、芽が肥えて立派で、葉の広がりも大きく、産量も高いです。

大白茶の主要な等級には白毫銀針、白牡丹、寿眉があります。

3.水仙白茶、19世紀末から20世紀初めに建陽小湖鎮で誕生し、閩北水仙品種を用いて製造したもので、同時に白牡丹の等級の発祥でもあります。

水仙白茶は白茶の伝統三大種類の中で誕生がもっとも遅く、等級としては白毫銀針、白牡丹、寿眉があります。

 四つの等級

白茶は摘採時期と生葉の形態により、さらに4つの等級に分けられます。白毫銀針、白牡丹、貢眉、寿眉です。

1.白毫銀針は大白茶あるいは水仙茶樹品種の単芽を原料に製造されたものです。全体が白毫に覆われ、条索は長く伸び、色は銀のような白さで、外形が針に似ていることから、白毫銀針の名前があります。

特徴:香気が清らかでフレッシュで、湯色は淡い黄色で、味わいはフレッシュでうまみがあります。白毫銀針は気温の低いときに摘むので、アミノ酸の含有量が多く、このために鮮爽度は最も高くなります。

2.白牡丹は大白茶あるいは水仙茶樹品種の一芽一、二葉を原料に製造されたものです。器の中で入れると、牡丹の花が開くようになり、白色が目立つことから、白牡丹と呼ばれます。

特徴:花香が香り高く、湯色は杏黄あるいは橙黄で、味はうまみがあって厚みがあります。白牡丹は白毫銀針の鮮爽の特徴を残しながら、さらに特定の香りを有しています。

3.貢眉は群体種の茶樹品種の嫰梢を原料に製造されたもので、産毛は比較的少なく、葉も細くて柔らかいです。

特徴:湯色は浅い橙黄色で、厚みがあって甘く、煎が効きます。

4.寿眉は大白茶、水仙あるいは群体種の茶樹品種の嫰梢あるいは葉から製造されたものです。葉が比較的大きく、ある程度の茎もあり、一般には4月末に摘みます。

特徴:香気は純正で、湯色は橙黄、味わいはうまみがあります。それでも葉、茎がやや多くなります。
しかし、発酵が十分になされた寿眉は往々にして白牡丹あるいは白毫銀針よりも味わいがさらに良くなり、味わいや香気にはハスの葉の香りや棗香、さらには薬香へと変化していきます。

 六大核心樹種

菜茶、福鼎大白茶、福鼎大毫茶、政和大白茶、水仙、福安大白茶、この六大核心樹種の分布地域は比較的広いです。

たとえば菜茶は、建陽、政和、福鼎(地元の土茶を含む)、武夷山、福安など多くの福建省の茶産地に分布しており、福建以外の地域でも多いものです。たとえば江西省などです。

福鼎大白茶、福鼎大毫茶は、福鼎の核心品種で、福鼎以外の、他の産地でも多く栽培されています。
省の中の分布が非常に広いだけでなく、1980年代から優良な茶苗として多くの地域に広まっています。
数十億株の茶苗が他の地域に導入されて植えられており、それには現在大きな論争となっている四川も含まれます。

政和大白茶は政和産区の核心代表品種ですが、地元での産量も多くはありません。
閩北地区で栽培が最も多い白茶品種は、福安で誕生した福安大白茶(又の名を高嶺大白茶)です。

 

内容に関しては白茶の国家標準をベースに書かれているようで、ほぼ間違いのない情報かと思います。
品種の分布などは、イメージとは少し違うかもしれませんが、これが現在の状況です。

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