プーアル茶の餅茶のパッケージといえば、綿紙(わたがみ)と呼ばれる紙で包装されていることが一般的です。
なぜ、綿紙を使っているのか?について解説していた記事がありましたので、ご紹介します。
多くの人が、最も簡素な包装はプーアル茶の包装のように、茶餅を一枚の綿紙で包んだものだと考えています。
このような方法は、素人から見るといささか安っぽく感じてしまい、プーアル茶を”ドレスアップ”するには素朴すぎるように思えてしまいます。
しかし、なぜずっとこのように作られてきたのでしょうか?
どうしてプーアル茶餅のパッケージには綿紙が用いられてきたのでしょうか?
実用性から行くと、その理由はとても簡単で、説得力があります。
綿紙は通気性が良く、長期保存する際には、異味(訳注:保存環境にある茶以外の匂い)も吸収してくれます。
感情的に言うと、綿紙に書かれた人生は、茶餅の一生でもあります。
なぜプーアル茶は、みな綿紙のパッケージなのか?
1.綿紙は通気性が良い
他のお茶が密封を求められるのと比較して、プーアル茶は空気と隔絶する必要なはなく、むしろ一定の空気との接触はプーアル茶のその後の転化を促してくれます。
通気性の良い綿紙はプーアル茶の性質に合っており、ほとんどの面積は直接空気と触れないものの、十分な不密封の状態を保持することができ、プーアル茶のパッケージとしては、またとないパッケージなのです。
2.綿紙は異味を吸収する
茶の吸着性はとても強く、特に雑味などには敏感で、注意をしておかないと味が混ざってしまい、せっかくの美味しいお茶が台無しになってしまいます。
綿紙には異味を吸収するというとても良い機能性があり、外部の一定レベルの異味ならば、茶餅の内部を清潔に保つことができます。
3.綿紙は長期保存に向く
プーアル茶は他のお茶とは異なり、少し時間を置いても変質をして飲めなくなるということがありません。
プーアル茶は寝かせれば寝かせるほど味が良くなり、保存が適当でありさえすれば、30~50年も置いていても良く、綿紙はこのようなお茶をよく保存しておくことができるのです。
実際の全ての原則というのは、衛生、通気、雑味が無いことです。
一般にプーアル茶の保存期間では、伝統的な綿紙と竹製の容器で包装するのが良いとされていて、綿紙の通気性があるからこそ、茶の転化が進み、さらには転化の際に竹の香気を吸収します。
飲む前あるいは飲んでいる間は、紫砂の缶や陶器の缶に入れるのが良く、これによって雑味の侵入を防止し、さらに缶の中で転化の過程を続けることができます。一部の人は美観のためにビニールなどで包装をしますが、これはお薦めできません。
最近は華やかな香りの生茶が増えているからなのか、密封保存を進める向きもありますが、これは本来のプーアル茶の保存方法ではありません。
伝統的には適度に空気と接触しながら、じっくり転化を促していくお茶なので、このような綿紙のパッケージが求められていた、というわけです。