雲南省の一部の地域で「藤条茶」と呼ばれるお茶があります。
茶外茶のように思える名前ですが、茶樹の特殊な栽培方法であり、近年、価格が高騰しているそうです。
双江県は雲南省臨滄市に属し、東を縦断するように流れる瀾滄江と、南を横断するように流れる小黒江という2つの川が、県の南東部で交わることにちなんで名付けられました。双江県は森林が多く、水系も発達していて、空気も良く、”北回帰線上の緑の真珠”とよばれ、また”茶葉の街”としても有名です。地域内には海抜が最も高く、面積が最も広く、密度も最大で、昔からの保存がもっとも完璧な世界で一番の野生古茶樹群落があり、国内外で百年栽培型の冰島古茶が人気を博しています。
双江県勐庫鎮那蕉村党支部書記で、村委員会主任の董明富氏によれば、有機生態茶の栽培、規範的な茶園管理によって、十数年あまりで、元々1斤2~3元程度だった藤条茶は、現在1斤80元あまりになったと言います。
取材によると、双江県の茶葉面積は10万畝を超え、1畝あたりの平均収入は3800元以上になりました。”一県一業”模範県の建設を契機として、茶資源の全面調査と古茶樹の保護、茶葉の全域でのグリーン化とブランドの確立、品質管理と茶産業のデジタル化推進、茶旅の融合の4つの面に注力し、世界一流の茶産業を作り上げ、”緑水青山は金山銀山”の理念を実行しようと計画しています。
藤条茶とは何でしょうか?藤条茶は、茶農家が長い茶の生産の中で、茶樹の特性と周囲の環境を結びつけて産み出した茶樹の摘採栽培方法で、あるいは管理栽培モデルと言えるかもしれません。茶樹の枝が長い藤の蔓のようになっていることから、藤条茶と呼ばれるのです。
藤条茶の茶樹は、幹が太いれっきとした大葉種の茶樹です。
ただ、細い枝がひょろひょろと伸びていて、先端の部分にだけ茶葉がついているという姿になっています。
背丈があまり高くなく、横に広がるので、細い枝を引き寄せるようにして茶摘みをするので、比較的効率の良い茶摘みができるとのことです。