昨今では、チベット自治区でも茶の栽培が行われています。
数少ない産地の一つである林芝(ニンティ)市墨脱(メトク)県では、春茶の収穫シーズンに入っているそうです。
近年、チベット自治区林芝市墨脱県では、茶産業の成長に注力しており、徐々にこの地の重要な経済的支柱産業となってきており、2021年の春茶の茶摘み作業も、まもなく終わりに近づきました。
墨脱県はチベット自治区の東南部に位置し、ヒマラヤ山脈東側の亜熱帯湿潤気候区に属し、四季春の如しで、年間の温度差が小さく、雨量が十分あり、土壌の酸性度も茶葉の成長に適していて、茶葉の栽培に向いた天然の良い条件が整っています。
現在、春茶の茶摘みがもっとも忙しい時期で、伝統の民族衣装を着けた茶農家が、茶園のあちこちに見られ、彼らは熟練した動きで新鮮な春茶を摘み、腰につけた竹かごの中へ入れていきます。ここでの栽培品種は梅占、福鼎大白、黄観音、鳳凰単叢、儲葉斉などがあります。
取材によると、墨脱県には現在茶園が90カ所有り、面積は20307.36畝に達します。2015年に最初の生葉の茶摘みが実現して以来、累計で62.57万斤の生葉を摘み、累計の増収額は1842.66万人民元になります。
現在、墨脱県茶葉の摘採範囲は墨脱鎮、達木郷の2つの郷鎮に及んでいます。県内全域で摘採可能な面積は8401.36畝で、26カ所の茶園に及んでおり、春茶の茶摘み作業は4月末には完了する見込みです。これまでに、生葉を86247.1斤摘み、そのうち一芽一葉は84143.7斤、一芽二葉は2103.4斤です。
まだ2015年から生産が始まったばかりのようです。
品種に烏龍茶品種が多いのに一芽一葉摘みが多いようなので、どのようなお茶を作っているのか、気になるところではあります。
茶園面積に対しての摘採面積がまだ小さいので、今後、もう少し産量は増えてきそうです。