普洱茶の六大茶山の特徴についてまとまっている記事がありましたので、ご紹介します。
六大茶山とは一般に雲南茶あるいは普洱茶の六大古茶山のことを指し、革登、倚邦、莽枝、蛮磚、曼撒(易武)、攸楽(基諾)があります。それでは、雲南普洱茶の六大茶山の特徴はどのようなものでしょうか?
江内六大茶山:革登、倚邦、莽枝、蛮磚、曼撒(易武)、攸楽の特徴。
1.革登:革登古茶山の茶樹はいずれも野生過渡型の大中小葉種の混生に属します。このため革登で産するお茶の芽は太くて大きく、産毛がびっしりと生えています。民間では革登は”大白茶”と称されます。乾燥したお茶を嗅ぐと淡い花果香の中に甘い香りがあり、お茶を淹れると橙黄色で透き通っており、口に入れると微かに苦く、少し渋みがあり、独特の山野の息づかいがあって、茶気は強烈で、戻りの甘さがあり、甘い香りが濃厚で長く続き、茶湯の質は滑らかで細やかさがあります。
2.倚邦:倚邦茶の特徴は芽が少し小さく、茶葉の形は艶のある黒で少し短くて細く、茶湯の色は黄緑で、茶殻も黄緑です。苦さは淡く、苦さの中に甘みがあり、苦さよりも渋みが目立ちますが、茶湯の質は非常に豊富です。甘みの戻りが早く、さらに長く続いて、その長さは環境が良いほど長く、山野の気と韵が良く、茶杯に香りが残ります。
3.莽枝:莽枝古樹茶の特徴は香型が独特なことで、香りを嗅いでみると易武の花蜜香もありますし、倚邦の清らかで優雅な香りもあります。外観は整っていて大きさも揃い、形も整っています。味わいの上では、倚邦、革登と香型は似ていて、淹れていると茶湯の色は明るい黄色で透明感があり、口に入れると苦くて渋く感じますが、何度も淹れていると味わいが強くなっていき、何回も淹れても、それぞれの煎ごとに異なる味わいがあります。
4.蛮磚:蛮磚古茶山普洱茶の特徴は、ほかの六大茶山と比べると、茶葉の色が少し深いです。舌と上顎の中程から後ろあたりに厚みのある味わいがあり、香りが滑らかですが、下には少し渋みがあります。口当たりと香りはやや重めで、曼撒、易武ほど香りが高いわけでは無いですが、近年のお茶の品質は水準以上になっています。
5.易武:易武普洱茶は雲南省易武で産する一種の茶で、俗に班章王、易武后と呼ばれます。その意味は、易武の山から出る茶は口当たりが柔らかく、柔和な皇后様のようです。易武の老樹茶は標準の大葉種茶で、茶葉は少し艶のある黒で、やや長く、湯色は金黄で、苦みや渋みはやや軽く、香りが良くて、茶湯の中に甘みがあり、茶湯の質は滑らかで厚みがあり、戻りの甘さも良く、陳化が比較的早いなどの特徴があります。これは矮化と山林で成長するという特徴によるもので、山野の気と韵はそれぞれの村ごとに違いがあります。
6.攸楽:攸楽古樹普洱茶の味わいの特徴は、香型と味わいは曼撒、易武と比較的近く、茶葉の色はやや深くて、香りが高くて茶水は柔らかく、舌に残る苦みや渋みはやや強めで、味わいにはまとまりがあり、茶の性質はやや強烈で、茶気も強いです。
ここで紹介されている六大茶山は、瀾滄江内六大茶山(いわゆる旧六大茶山)のことです。
大まかな特徴はなんとなく掴めるかもしれませんが、正直、文字で紹介されても、今ひとつピンと来ないと思います。
まだまだ、お茶の味わいの言語化は中国でも不十分なので、言葉では表現し切れていないのです。
いくつかの産地の代表的な特徴が現れているお茶を、一度に飲み比べるのが最良だと思います。
旧六大茶山の謂れについては、過去記事を参照ください。
雲南のお茶と諸葛亮(孔明)の深い関係