白茶の産地として知られる福建省福鼎市では、地元政府が福鼎白茶生産者に対し、夏の間の茶摘みを禁じ、休養をさせるというルールを導入したそうです。
2022年5月5日、福鼎白茶の伏季休茶が正式に始まります。今年の伏季休茶の期間は立夏から始まり、夏至で終わります。すなわち5月5日~6月20日で、期間は45日です。
伏季休茶とは毎年夏茶の生長期間(一般には立夏から立秋までの季節)において、茶園で茶摘みや加工を行わず、夏茶の剪定、肥培管理などの生産技術的な措置を執ることで、一定期間栄養を蓄えさせて、新梢を剪定して園地に戻し、夏茶の生産量を適度にコントロールすることを目標としていて、春秋茶の産量の比率を高め、効益を高めるという一種の技術管理措置です。夏茶の全体の品質は春茶や秋茶には遠く及ばないので、伏季休茶を広めることで、夏の時期の高温湿潤などの好ましくない気候によって病虫害を頻発させることを避けることが出来、茶葉の品質の安全も確保でき、また春茶を摘み取った後の茶樹の養分の補給もできるので、秋茶の味が良くなり、秋茶の品質が高まります。
伏季休茶は茶葉の産量が下がらないという前提であれば、生産コストを下げることが出来、全体の経済効益を高めることができて、1シーズンのお茶を摘まなかったとしても、茶農家は減収になりません。同時に茶園において化学農薬を使用しないという基準も満たすことが出来、福鼎白茶の品質を優れたものに保つことが出来るのです。政策が発表された日から、市内の各郷鎮では伏季休茶の宣伝を大いに行い、福鼎白茶の高品質な発展を全力で推し進めようとしています。
夏の暑い期間(いわゆる三伏なので、伏季なのでしょう)には茶葉を摘まずに、茶樹の栄養分を回復させようという試みのようです。
そもそも品質が高くなりにくい夏茶を生産してしまうと相場全体を下げることになりますし、ルールとして導入するというのは確かにアイデアかもしれません。