日本ではまだあまり情報の多くない涇陽茯茶についての記事がありましたので、ご紹介します。
茶は、中国人の脳に刻まれた文化的なシンボルで、春夏秋冬を問わず、茶の香りを聞けば心が躍るものです。茶は、またそれぞれの土地を代表するもので、960万㎢(訳注:中国全土の広さ)の土地の上で、様々な種類のお茶と茶文化が育まれています。茶葉、それぞれの地方に架かる一つの橋のようで、一杯の茶を飲めば、そこに住まう人たちのことが良く分かるようになります。
涇陽茯茶は、陝西省涇陽県で生産され、当地を代表する極めて特色のある特産品の一つで、国家地理標志産品でもあり、陝西名茶であってさらには中国名茶で、古代シルクロード上の”神秘の茶”と賞されています。涇陽茯茶には”漢に散茶が出で、明に磚茶が作られる”という深く重厚な歴史の蓄積があり、涇陽茯茶には約600年あまりの歴史があり、長く栄えて衰えず、今でもお茶の愛好家から愛されています。
「三日肉が無かったとしても良いが、お茶は一日も無くてはならない」この言葉は古代シルクロードで始まり、今に伝わることわざですが、これは涇陽茯茶のことを言っています。古代の王室の献上茶であり、遊牧民の命のお茶であり、現代人の健康茶であって、涇陽茯茶の魅力は歴史に沿って今にまで伝わっています。
涇陽の独特な水質と気候条件が、茶葉の中で”金花”を生長させ、茶葉の味わい、健康作用を明らかに改善します。”金花”の現代の学名は”冠突散嚢菌”で、国家二級保護を受けている菌種です。涇陽茯茶の色は黒褐色で艶があり、金花がたくさん輝いていて、湯色は橙紅で明るく、味わいは厚みがあって戻りの甘さがあり、健康に良く、生活リズムの速い現代人が飲むのに大変適しています。
涇陽県には現在、茯茶の生産企業が44社あり、2021年の茯茶の年間生産量は3040トンで、産出額は約6.6億元と見込まれます。中国茯茶之源、全国重点産茶県、全国茶業ブランド建設十強県、中国茶業百強県、”科技興茶富民典型県域”、十四運強作単位などの称号を相次いで受賞しています。「歴史文化を伝承し、茯茶産業を復興させる」という戦略思想の元で、涇陽県は”涇陽茯茶”ブランドの積極的な普及を進め、第三回陝西オンライン茶博会”涇陽専門館”も既にオンライン上で展開されていて、オンラインでも全国の消費者に涇陽茶産業の発展状況、涇陽の代表的な茶葉会社、涇陽の茶葉ブランド、涇陽の茶業の最新状況を展示しています。第三回陝西オンライン茶博会では”陝茶探訪団”が涇陽の現地を取材する予定で、様々なメディアを通じて全国に涇陽の茶業を紹介する予定です。
実に格調の高い中国政府発信の文章でして、生産量などは参考になりますが、歴史等はかなり盛って話をしています。こういう文章は真に受けてはいけません。
長い歴史があると言いますが、実際は新中国になってから涇陽の工場が廃されて、一時的に製法は断絶しており、21世紀になってから復刻されたお茶です。
それでも、現在は3000トンあまりを生産するなど、かなり急成長しているようです。