やや北に位置する茶産地である、安徽省黄山市の歙県でも早生茶の収穫が始まったようです。
晴れの天気になるにつれ、気温は上昇し、茶葉の萌芽も早くなっています。最近、歙県内各地の早生茶は続々と茶摘みシーズンに入っています。これまで低温の天候が続いた影響を受け、今年の開園時期は20日ほど遅くなりましたが、価格は10%以上上昇しています。
3月10日、小川郷小川村の洲頭梁自然村の百畝の”烏牛早”茶園では、吹き出したばかりの緑の柔らかい芽が春風にそよいで、周囲に芳しい香りをふりまき、村民たちが茶園で働いていました。
小川郷小川村の村民で、茶葉の仲買人の呉寿春氏は、「去年の生葉の買い取り価格は1斤75元ですが、今年は85元から始まりました。これは値上がり幅が最高の年です」村民の凌祝英さんはまもなく古稀になりますが、茶摘みの名人で、開園初日の収穫には満足していたようでした。「ちょっと苦労したけれど、一日に6斤摘めて、500元ちょっと稼ぎましたよ」
春茶を摘み取ったらすぐに買い取りが出来るよう、県の農業技術スタッフが茶園に入って最前線で指導を行い、農業合作組合を作ってお互いに助け合うことで、春茶の生産期間中の人手不足の難題を解決しました。
小川郷小川村の村民の鄭美英さんは「私たちは今年お互いに助け合って、茶葉を出来るだけ多く摘めるようにし、これによって茶葉が良く売れるので、今年の茶葉の品質はとても良いです。芽も良いですし、一つ一つも良いです」と笑いながら言います。
洲頭梁自然村は新安江のほとりにあり、ここの早生茶茶園は既に20年あまりの栽培の歴史があり、新安江からの影響を受けた独特な気候のために、洲頭梁は県内でもっとも早く早生茶の茶摘みが出来る茶園の一つになっています。今年は春節以降、雨や雪の天候が続いた影響で、茶芽の萌芽が伸びてしまいましたが、生育期が相対的に延びたことで、茶葉の品質は向上しました。
歙県歙茶産業発展センターの農芸師である荘玲芳氏は、「今年の早生茶の茶摘みは昨年より20日ばかり遅くなりましたが、芽は特にふっくらしていて、品質は非常に向上しています。私たちはさらなる技術サービスを提供することで、農村の振興に寄与していきます」といいます。
今年はだいぶ茶摘みが遅くなった地域もあったようです。
ただ、遅くなった分、品質は良くなったようです。