中国茶ファンのためのデータベース&ニュース

  1. 市場環境
  2. 92 view

過剰包装の現状

中国のお茶はギフト需要が市場を牽引しているのですが、その過剰包装が問題となっています。
「パッケージが大きい」「豪華」だけなら理解はできるのですが、あの手この手の商品がたくさんあるようです。

 

茶企试水茶叶包装进行回收再利用

阳春三月,茶叶飘香。记者近日走访茶叶市场发现,茶,作为送礼佳品,在如今的节俭新风下,却仍然存在过度包装的问题。

本篇文章来源于第一茶叶网 原文链接:http://news.t0001.com/2013/0301/article_158088.html

 

記事は、武漢市武昌区の茶葉店の様子を紹介しています。

まず、記者が目に止めた2288元の緑茶ギフトセット。
箱の外側はナツメ色をした木の箱で、その中には彫り物をした円柱型の金属缶が2缶入っています。その缶の中に50gずつの茶葉が入っており、それが小分けにした真空の小袋に包装されているそうです。
つまり、このギフトセットの中に入っているお茶は全部でたったの100gだけ。
一方、包装の重量は記者が電子はかりで量ったところ、3.39kgと約7斤の重さがありました。

別の店で見つけた最も高い商品は、皮貼りの箱に入ったギフト茶でした。
手に持ってみると、大変軽く、滑らかな手触りで販売価格は2880元でした。
中に入っているお茶は4両(200g)にもなりません。
このギフトの中には4つのアルミニウムの箱があり、その中には小袋に入った茶葉が12個ずつ入っており、その小袋の容量は4gだけです。

 

また別のお店では、包装の材質にこだわるだけではなく、「抱き合わせ」販売を行っているところもありました。
毛尖茶のギフトが1880元で販売されていましたが、その中には青花の磁器の瓶2本に茶葉が100gずつ入っていました。
このほか、青花の磁器の茶壺と2つの茶杯がついていました。
茶葉専門店の冷蔵ケースには、簡単な包装の茶葉が500gあたり1200元で販売されていました。
店員によると、「自分で飲むために買う顧客には、華美な包装はいらない。しかし、贈り物にするとなると、単品で渡したり、簡易な袋の包装というわけにはいかない」とのこと。

さらに、ギフト用のパッケージに含まれるお茶を500gの価格に換算すると、バラで買う時に比べ倍の値段になっているという内幕を明かしています。

 

湖北省当局の責任者は、「現在のところ中国国内では茶葉の包装に対する明文化された規定は無く、過剰な包装のお茶は国内の茶葉会社には昔からある現象で、これはお茶を流通させるために市場の要求に応えて生まれた産物です」と言い、次のように分析しています。

まず、茶葉、とりわけ名優茶は多くの部分がギフト用として販売され、買う方はせっかく買うのだからと、包装に重きを置いてしまいます。
また、包装というのは大多数の消費者に茶葉の品質を判別するための重要な指標になっています。
その他、名優茶の価格は基本的に高くなってしまうので、それに見合った高い包装がその茶葉の品質をよりハッキリとさせ、さらに会社のブランドイメージを表現することができます。
こうしたことから、茶葉の過剰な包装が長い間存在する原因になっているのです。

 

今年2月1日から、国内で初めての包装を規制する条例である「上海市商品包装物減量規程」が正式に実施され、過剰包装に対する抑制を行う第一歩となりました。

湖北省茶葉学会の理事長は、国が三公消費を制限している環境にあるので、企業も包装にかけるコストを下げようとしている。包装材料の無駄を無くすことは、環境を保護することにも繋がるし、企業の生産コストを下げることにもなる。
企業は茶葉の包装のデザインに注意を払うことを妨げるものではないが、他の特色ある包装で顧客を引きつけることができるのではないか、と提案するとともに、包装のリサイクルも提案しています。
既にある企業は自分のチェーン店の固定客に包装を回収し、リサイクルすることを始めている、という事例を挙げていました。

 

過剰包装の問題はなかなか無くならないようです。
見た目が豪華な方が、贈る側の気持ちを満足させるというのもあるのかもしれません。
相手がお茶の味を分かるとも限りませんからねぇ・・・

市場環境の最近記事

  1. 台湾はベトナム茶の最大の輸出相手先

  2. 北京茶業交易センターが開場

  3. ロシアの中国茶需要は、ますます高まる

  4. 中国の茶業界の市場規模は3000億元超え。今後はブランド力の育成がカギ

  5. 世界と中国の紅茶産業のここ5年ほどの状況について

関連記事

PAGE TOP