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紅茶の発酵程度を定量化するシステム

紅茶の製造で難しいのは適正な発酵程度にすることで、これは今まで経験頼みの世界でした。
しかし、安徽農業大学がこのたび開発したシステムにより、紅茶の発酵程度が可視化されるかもしれません。

 

安徽農業大学への取材によると、茶と食品科学技術学院の寧井銘教授などの研究者が、近赤外線の技術とコンピュータによる視覚システムを結びつけ、簡単で客観的に紅茶の”発酵”程度を総合的に評価する方法を確立しました。先日、この研究成果は『LWT-食品科学と技術』誌で発表されました。

紅茶は世界で最も飲まれている飲料の一つで、世界の茶葉貿易量の78%を占めます。紅茶は茶葉の生葉を萎凋、揉捻、発酵、乾燥などの工程を経て加工することによってでき、その中でも発酵は紅茶の加工を行う上で最も鍵となる工程の一つで、一定の温度、湿度条件の下で、揉捻後の茶葉に一連の変化を生じさせ、茶葉に含まれている物質にが起こり、また外観での物理変化もあります。発酵不足や過度の発酵はいずれも紅茶の品質に影響を及ぼします。このため、加工においては紅茶の発酵程度を正確に判断することがきわめて重要なのです。

現在、生産中には紅茶の発酵程度は完全に人の経験による判別に依存しており、生産者は通常は色や香りなどから主観的な評価を行い、評価を行うための量的な基準が欠けており、作業者の経験、心理状態、環境などの要素によって、その評価結果は影響を受けるので、製品の品質が統一されず、標準的な生産が実現できませんでした。このため、紅茶の発酵を程度を、ピンポイントで定量化した判別をすることが、紅茶の生産標準化における技術のボトルネックの1つとなっていました。

研究者は、近赤外線のスペクトル分析技術によって茶葉の発酵過程における主要な含有化学成分の変化を計測し、コンピュータの視覚システムによって茶葉の外観の色の変化を捉えて、それらの情報を組み合わせた上で、化学的な計量学の方帆により、紅茶の発酵程度を判別するモデルを確立しました。このモデルはピンポイントで、定量化されたものという特徴があり、1分以内には判別が可能とのことです。
取材によると、この技術が応用できれば、茶葉の加工におけるスマート化と標準化のレベルを引き上げることができますし、その他の農産品の標準化した加工にも活用できるかもしれないとのことです。

 

どうやら、赤外線によって茶葉の色合いの変化などを判断し、発酵程度を可視化できるシステムのようです。
このシステムで弾き出される発酵程度と品質の関係などがきちんと吟味されないといけませんが、職人頼みの世界では無い、自動化ラインなどには応用できそうです。

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