西湖龍井の原産地として知られる龍井村に各地から茶摘み人が集まってきているそうです。
ただし、その様子は例年とは随分違うようです。
3月17日の朝6時45分、杭州西湖風景名勝区の西湖街道にある龍井村には、22台の大型バスが村の道端に一列に並んでいました。これらのバスはここを出発して、安徽省、江西省、浙江省衢州市などへ行き、茶摘み人と製茶人550人あまりを迎えに行きます。
午後1時半、最初のバスが到着し、車には16名の浙江省衢州市竜游県と安徽省宣城市からの人が乗っていました。
龍井村の党総支部書記の銭衛国氏によると、統計によれば、今年龍井村全体で必要とされる茶摘み人と製茶人は1593名です。そのうち1300人前後は村がまとめて車で迎えに行きます。あと200人あまりは、あまりに散らばっていて、人数も少ないので、茶農家が自分で迎えに行きます、と話しています。
銭衛国氏は、専用車を出す日は、3月17日、3月22日にそれぞれ出し、今日は550人あまりを迎えに行き、3月22日には900人近くを迎えに行きます。このように2回に分けるのは、龍井43号と在来種の茶摘み時期に時間差があることを考慮したものです。
病気の流行のため、安全面においては彼らは非常に詳細な計画を立てています。
お茶の労働者が車に乗る前には、体温を計測し、健康コードのチェックを行います。健康コードが無い場合は、地元政府の証明書を出す必要があります。乗車後は1人ずつ離れて座り、2つの座席には1人しか座りません。そのため1台のバスには25人しか乗れません。車は全て、その日のうちに帰ってきて、道中もサービスエリアには止まらず、車の中では用意しておいた食べ物を皆に食べさせ、ポイントツーポイントで直接到着します。
衢州市竜游県からやって来た徐双花さんは、2年連続で龍井村で茶摘み人をしていますが、彼女によると、道中、予防対策がとてもしっかりしていたので、とても安心だったと言います。
茶農家以外にも、龍井村は民宿を手配していて、さらに18個のコンテナを”予備宿舎”として改装して設置し、お茶の労働者の宿舎問題も解決しています。
あちこちからよその土地のお茶労働者が杭州に来ますが、病気の流行期間中の安全はどのように保たれるのでしょうか?西湖街道の担当責任者によると、西湖風景名勝区、西湖街道、それから氏の公安部門とアリババは、WeChatのミニアプリ”龍井茶工”を共同で開発し、リアルタイムでお茶の労働者の健康状態を把握し、西湖龍井が全面的に復旧・生産できるための安定した土台としています。
労働者の人たちは、全国各地からやって来るのですが、家から出れば、感染の不安がありますから、やはり不安です。
そこで、しっかりと感染予防に配慮したバスを仕立てて、直接迎えに行くようにしたわけです。
また、受け入れ側としても、感染者を呼び込んでしまい、再流行してしまっては困るわけですから、厳格に管理しようとしています。
当然、これらには相応のコストがかかってきていますから、その分は茶葉の値段に反映させざるを得ないでしょう。