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武夷山の正岩茶園の租借権、10年間7400万元で落札

武夷山で生産される武夷岩茶。
その中でも、武夷山風景区の中にある猫の額ほどの場所が正岩茶の生まれる場所とされ、そこのお茶は非常に高値で取引されています。
このたび、その正岩茶区の茶園133畝(約8.9ha)の租借権がインターネットオークションにかけられたそうです。

インターネットオークションサイトで、2時間20分の間に62の入札が入り、福建省武夷山市天心村の正岩核心産地にある133畝の茶園の稀少な賃借権は最終的に毎年740万元(人民元、以下同じ)で成立しました。10年間の総額は7400万元になります。

新型コロナウイルスの流行の影響が残るなか、133畝の稀少な茶園が年額740万元の高値をつけたことは人々を大いに驚かせました。133畝の稀少な茶園の10年租借権を落札した武夷山瑞泉茶業と渓谷留香茶葉有限公司の責任者は取材に対して、いずれもこれは厳格な計算に基づいた商業的な投資行為であると表明しています。

渓谷留香茶葉有限公司の総経理である楊一帆氏は、1畝あたりの生葉の産量を500~600斤と計算すれば、精製茶は50~60斤となります。そして133畝の茶園の毎年の賃料は740万元なので、計算すると1畝あたり約6万元となります。「武夷山の天候が正常でさえあれば、この賃料は損失にはなりません」

福建省では近年、違法に開発した茶山の総合的な整理活動を展開しており、核心産地は茶葉会社が取り合いをする稀少な資源になっています。武夷山氏茶業局の担当責任者である葉元高氏は、正岩核心産地には特定の小環境と特殊な小気候があり、武夷岩茶の良好な品質属性を体現している、と指摘します。
62の入札が入るという熾烈で長い競り合いがあったことは、福建省の茶葉会社が茶業に対して長期的によくなるという自信を持っていることを反映しています。福建省現代茶葉産業技術の経済と情報の専門家で、福建農林大学経済学院副教授の管曦氏は、今回の病気の流行を通じて、多くの消費者がさらに健康への意識を高め、健康や保健に対する需要がさらに強くなるので、市場は茶の消費に対してこれからも持続的に伸びるという信頼を強くしているのだろうと考えています。

多くの茶葉会社の責任者は、今年の茶飲料市場は新型コロナウイルスの流行の影響が出たけれども、依然として病気の流行後の”大健康”という大きな市場のチャンスがあると見ています。武夷山瑞泉岩茶博物館の館長である黄聖輝氏は、茶産業をより高い品質と量で発展させていくためには、過去の増産よりも生態や健康という方向に転換していかなければならない、と指摘しています。
黄聖輝氏は、茶葉会社について言えば、積極的に対応を行っていきながら、将来に向けての布石を打ち、核心産地の優良な茶園を確保して、”危”の下にある”機”を掴まなければならない、と考えています。

現在、福建省の茶葉の全産業チェーンの産出額は1000億元を突破し、規模においては全国首位を占めています。
”大健康”という金脈を掘ることは、福建の茶産業が安定的に伸びていくための力点となっています。管曦氏は、茶葉に含まれる植物ポリフェノールは、脂肪の代謝や骨の代謝をコントロールし、抗酸化、抗ガンなどのさまざまな機能があり、茶産業は大健康産業の重要な構成部分になると話しています。短期的に見れば、福建の茶産業は、人員の不足、資金の回転などの問題に晒されますが、長期的に見れば、福建の茶産業は転換してアップグレードするチャンスを迎えていて、特に茶葉の大健康領域への茶葉の多機能開発と多元化製品の旺盛な需要があります。
管曦氏は、福建の茶産業は大健康科学の理念によって、茶に関連する科学と工程技術の問題についての研究と製品開発を進め、全体の産業チェーンのスピードを加速させ、持続的な発展が出来るようにするべきだと考えています。

”大健康”というチャンスに照準を当て、福建省の各地ではまさに積極的に動き始めています。現在は春茶の生産の鍵になる時期であり、各茶の主産地の復旧・再稼働の状況は良好です。
3月15日、春茶の生葉が続々と発売されるようになると、福建省と浙江省の境界付近で最大とされる白茶の交易市場である福鼎市点頭鎮生葉交易市場が正式に開場しました。すでに累計でのべ数千人の茶農家、茶商がマスクをつけて、生葉の取引のために次々と集まってきています。

福鼎市桷農茶業有限公司の総経理である陳鄭亮氏は、今年の福鼎白茶の生葉の取引価格は基本的には昨年とほぼ横ばいで、その中でも荒野、有機などの緑色、健康概念を打ち出した生葉は、取引市場でも多くの茶葉会社から歓迎されている、と言います。

現在、福建の多くの茶産地では、いずれも”大健康”産業を深掘りするための具体的な計画を打ち出しています。そのうち、武夷山市は茶産業と旅行業を組み合わせることを打ち出しています。
南平市委員会常務委員で、常務副市長である伍斌氏は、先日の福建省新型コロナウイルス肺炎の流行予防記者会見において、緑色生態のメリットを活かして、武夷山市の”ダブル世界遺産”と国家公園ブランドという特徴を活かし、”旅行と保養”のモデルを作り出していく、と表明しています。

 

金額の高さが喧伝されるニュースではありましたが、10年間にわたって賃料を払い続けることが出来るという見通しを茶業者が持っているということでもあり、その根拠として、今回の新型コロナウイルスにより、人々の健康意識が高まり、そうなると、お茶に対しての需要は今後も堅調に推移するだろうと考えていることが分かります。

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