金駿眉。
疾風のようにマーケットに現れ、あっという間に人気になったブランド紅茶です。
日本でも少しずつ、マニアな方々の間で話題になってきました。
しかし、現地での様子を聞くと、早くも翳りが見え始めたようです。
厦门:“金骏眉”的神话破灭了?
http://news.t0001.com/2011/0124/article_119364.html
記事によると、マーケットの縮小とコストの増大で、金駿眉の販売に一頃の勢いはなくなってしまったようです。
あるお店では、昨年と比較すると価格は3割安となり、販売量は約半分になってしまった、とのこと。
どうも金駿眉の名前に目をつけて、武夷山だけではなく、広西自治区や雲南、福安の製茶会社が金駿眉を大量に生産し始め、流通量がだぶつき気味になったようです。
2009年の前半に、一般の目に触れるようになった金駿眉。武夷山の桐木関でつくられる高級紅茶として、一時は1斤2万元という価格まで上昇しました。
が、約半年ほどの間に、武夷山では1000軒もの金駿眉の工場ができ、面積の本当に小さな桐木関だけでも100軒以上の工場があるほどになりました。
その一方で、坦洋工夫や滇紅などが市場に参入したことや、2010年からの大紅袍ブームなどによって、市場は急速に縮小。
そこへ来て、武夷山では大規模インフラの整備が続いて、人手不足が深刻になり、茶摘み人の1日の給料は180元と全国最高に達し、コスト高の影響ももろにかぶっています。
現在では、1斤の卸値はかつての260元から60元までに低下。コスト高に価格の低迷と茶商の苦しみは大変なもののようです。
そもそも、一気に生産が広がったことにより、多くは零細できちんとした設備もなく、ちゃんとした発酵もできていない品質のものが多く出回ってしまったというのも、人気を落とした原因のようです。
ブランドマネジメントを失敗すると、あっという間に低迷する。
ダイナミックな変化を続ける中国らしい話ではあります:-(
でも、消費者にとっては、今が買い時かも?