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プーアル茶企業の香港市場を見る目

香港といえば、プーアル茶の大きな市場だったはずですが、近年は輸出量も落ち込んでいるそうです。
その市場開拓を行っているプーアル茶の企業は、それぞれの視点から香港市場を見ているようです。

普洱茶企开拓香港市场 “冰火两重天”

在2015年云南农产品出口香港的数据中,普洱茶呈下滑趋势,数量仅100吨,金额也进一步减少。云南普洱茶企业在拓展香港市场方面也表现出「冰火两重天」的不同态度和策略。

本篇文章来源于第一茶叶网 原文链接:http://news.t0001.com/a/201602/00003855.html

2015年、雲南農産品の香港への輸出統計の中で、プーアル茶は下落傾向にあり、数量は僅かに100トンで、金額もさらに減少しています。雲南省のプーアル茶企業は香港市場の開拓にあたっては、”冰火両重天(訳注:両極端なものが存在する)”と表現されるようにそれぞれの姿勢と戦略があります。

雲南海湾茶業公司は雲南から香港へ最も古くから輸出を行っている会社で、数量も最も多いプーアル茶会社の1つです。会社の総経理・王楽耘氏は、ここ数年は会社のプーアル茶(散茶)の香港への輸出は減る一方で、2015年には香港への輸出は全く無くなってしまいました、と言います。彼女は、プーアル茶の原料、人件費のコストが上がったことが香港へ輸出することの利潤をかなり削ってしまったと考えています。また、国内市場の価格が香港のものよりも遙かに高いので、国内の市場を会社の重点に置くようになりました。

海湾茶業とは異なり、普洱市の天下普洱茶国有限公司は、香港市場を十分に良い市場だと見ていて、会社の董事長の包忠華氏は、香港は依然として、国内から国際市場を開拓するための主要な土台であり、会社としては国際化は香港市場を小さくすることにはならず、プーアル茶の国際化戦略が進んでいけば、香港市場は会社にとっての重点開拓エリアになる、と話しています。

<香港のプーアル茶の価格は10年で3倍に>

雲南省政協委員で、世界茶文化交流協会会長の白水清氏は、香港プーアル茶王の名もありますが、彼の見るところでは、雲南省がここ数年香港へのプーアル茶の輸出を減少させているのは、香港にプーアル茶の市場が無いことを表わしているのでは無い、と見ています。彼の分析では、ここ数年、香港を国際市場開拓の足がかりとして考えている茶葉会社はほとんど無くなり、香港から再輸出をして国外に向かうという数量の減少が極めて大きいのであって、香港の地元の消費は減少していないと見ています。それどころか、プーアル茶の特殊な効能や、その影響力がどんどん大きくなっていて、プーアル茶を好む香港人もまた増えているのです。

白水清氏は、ここ10年で、香港のプーアル茶の価格はずっと安定的に値上がりしている状況で、既に3倍に値上がりしています。現在の価格は中・高所得者層に適合しています。当然、香港の店舗の家賃は高いので、香港では国内と同じような茶室や茶楼が沢山あるわけでは無く、大衆化するのは難しくて、香港人は家庭や友人との集まりなどで味わうという方法に限られています。しかし、白水清氏は、将来的には、香港のプーアル茶価格はまだ値上がりの余地があると考えていて、しかしその値上がり幅は比較的落ち着いたものになると予測しています。

 

以前は、香港が貿易の中継地として機能していたことから、多くのお茶が香港を通過していました。
しかし、それが中国本土から直接、輸出されるようになり、お茶の貿易センターとしての地位が低下しているというのは、かなり大きいと思います。

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