浙江省の西湖龍井などの地理標志証明標章の管理についてのシンポジウムが杭州で開催されたようです。
浙江省の名茶の生産状況の概略が分かる内容が記載されていましたので、少し長いですがご紹介します。
“西湖龙井等茶叶地理标志证明商标现实管理研讨会”在杭州举行 …
由浙江省杭州市商标协会、浙江省湖州市市场监督管理局商标广告处、中国中小企业协会地理标志产品专业委员会茶叶部主办,杭州市西湖区龙井茶产业协会、杭州市德龙知识产权代理有限公司协办的“西湖龙井等茶叶地理标志证明商标现实管理研讨会”日前在杭州举行。
本篇文章来源于第一茶叶网 原文链接:http://news.t0001.com/a/201511/00003410.html
浙江省杭州市商標協会、浙江省湖州市市場監督管理局商標広告所、中国中小企業協会地理標志産品専業委員会茶葉部が主催し、杭州市西湖区龍井茶産業協会、杭州市徳龍知識産業権代理有限公司が協力した”西湖龍井等茶葉地理標志現実管理シンポジウム”が先日、杭州で開かれました。
シンポジウムでは主に”農家の優先使用権と地理標志商標の衝突”をテーマに討論が行われました。杭州市西湖区龍井茶産業協会会長の商建農氏、安吉県白茶産業発展事務室専任副主任の方旭東氏、杭州市余杭区径山茶協会会長・胡剣光氏が”西湖龍井”、”安吉白茶”、”径山茶”の地理標志商標の管理と発展の現状について報告を行いました。
”西湖龍井”茶の地理標志証明商標商品における生産地域の範囲は、杭州市西湖、転塘街道、双浦鎮など4つの郷鎮(街道)におよび、茶園面積は約25000畝です。現在まで、”西湖龍井”茶の地理標志証明商標の使用許可を得ている企業は113社で、地域内の茶農家は合計で9253戸です。
西湖龍井茶は2011年に地理標志証明商標の登録権を得てから、消費者がより本当の西湖龍井茶を買うことができるよう保護するために、2013年から裁判所を通じた訴訟を行っているところで、全国的に商権の保護を行っていて、これまでのところいずれも勝訴しています。しかし、権利の維持をする中では新しい問題も出て来ています。明らかな西湖龍井ブランドの偽物はハッキリと減少していますが、一部の販売店では関連企業や組合を通じて、少量の西湖龍井茶を購入して、その販売証明書を取得し、そのあとに自分たちが購入した大量のその他のお茶を西湖龍井茶として販売するという、少量を購入して大量の投機を行う現象が沢山出て来ています。
”安吉白茶”の栽培面積は17万畝で、基本的には安吉県全域をカバーしています。これまでに”安吉白茶”の地理標志証明商標の使用許可を得ている企業は220社あり、加工企業は350社で、茶葉組合は32組合、栽培農家は15800戸です。
”安吉白茶”は権利の保護のために、法律による規範を強化していて、モデルとなる実例を通じた宣伝教育活動にも力を入れていて、そして積極的に取り締まりも行っています。もっとも行っているのは新茶のシーズンに行政や茶研究会、そして専門の法律家による認証などの方法で、消費者の権益を保護しています。
径山茶の産地と”径山茶”ブランドの使用範囲は径山を主とした9つの郷(鎮)、街道の63の村に及び、茶園の面積は5.35万畝です。これまでに径山茶の生産加工を行う基幹企業は70社に達します。
径山茶の偽物防止の管理においては、径山茶協会が統一パッケージと統一の地理標志証明標章の方法を採用しており、さらに産地の面積と産量を根拠にした総量コントロールを行っています。一般的に1畝の茶園の割り当て茶産量を30斤としていて、1畝当たりの産量は低くなることはあっても、これを越えることはありません。
地理標志証明商標の現実的な管理と権益保護における難題について、会の代表たちは有益な討論を行いました。杭州市市場監督管理局商標所の所長・銭宝鑫氏は、自らの長年にわたる第一線での法執行の経験から、茶という特殊な農産品の管理において普遍的に存在する問題は、展示して販売している際に、製品とパッケージが分かれていることで、地理標志証明商標のパッケージとその他の茶葉という状況が多く存在します。このほか、パッケージを回収して再利用したり、旧包装の新製品などの問題もあります、と指摘しました。
西南政法大学の曾徳国教授は、地理標志証明商標製品は”登録を経た地元の特産物”であり、”量は少なく、価格は高いが、品質は優良”という発展方法をとることで、ニュージーランドの”キウイフルーツ”、フランスの”ブランデー”のような国際的な知名度のあるブランドに育てていくべきです、と提案しました。
記事にある通り、これらの名茶の産地は限定されており、産量は自ずから限りが出てきます。
産地の方でも統一の協会を作り、パッケージを統一配布にするなど、ブランドの維持に力を入れていますので、日本国内に持ち込まれる際にも、同じレベルで業者の方が管理をする必要もあるでしょうね。それが消費者の信頼にも繋がります。