中国茶はかつては非常に地域性の強い飲み物であり、今でもその傾向は強く残っていますが、全国どこにでもあると言えるのが安渓鉄観音を扱うお店です。
その数は上海だけでも500店舗以上あると言います。
その経営の様子を紹介した記事がありました。
上海有500多家安溪茶店 靠夫妻店开拓的市场
在上海七宝老街,来自安溪虎邱的茶商林金地租下一间前堂后店的老屋,店内销售来自全国各地的茶叶。在上海精耕茶市11年的林金地坦言,从2012年起,茶市就一年不如一年,不过作为来自安溪的茶商,他仍然坚持主要销售铁观音。去年秋茶和今年春茶,他都回到安溪收购新茶。正是这一份坚守,让他看到铁观音逆市突围的希望。“几年一个轮回,铁观音近期必将迎来销售旺季。”安溪茶叶协会上海分会秘书长王才家介绍说,像林金地一样,安溪人在上海开设的茶店大概有500多家,大多是夫妻老婆店。
本篇文章来源于第一茶叶网 原文链接:http://news.t0001.com/2014/0816/article_173027.html
上海の七宝老街には、安渓の虎邱鎮からやってきた茶商・林金地さんが1軒の古い家を借りた店があり、店内では全国各地の茶葉が販売されています。11年間、上海で茶葉マーケットを一生懸命耕してきた林金地さんによると、2012年から茶葉マーケットは1年が1年では無く、安渓からやって来た茶商であっても、もはや鉄観音だけを主に販売していることはできない、と言います。
昨年の秋茶と今年の秋茶は、彼が安渓に戻って買ってきた新茶です。彼にとっては、まさにこれだけが、鉄観音が市場の逆境を突破する希望であったように見えました。
「数年に1回転機があり、鉄観音は近々販売が好調な時期を迎えるでしょう」と安渓茶葉協会上海分会の秘書長・王才家氏は言います。林金地さんと同じような、安渓人が上海で開いているお茶の店は大体500軒あまりあり、その多くは夫婦による経営のお店です。
まさにこのような夫婦経営のお店によって、安渓人は早くから上海市場の開拓を行いました。上海市茶葉業界協会常務副秘書長の王木根氏は、最も早く上海にやって来て茶葉店を経営したのは安渓人だといいます。
1970、80年代、彼らは茶葉を持って上海の沿道に立ち、声を上げて販売をしていました。当時、大多数の上海人は緑茶しか飲まず、鉄観音を知りませんでした。
次第に、上海にやって来て安渓鉄観音を販売する茶農家が多くなり、鉄観音を味わう上海人も多くなりました。運んできた安渓の茶農家たちは上海でようやく一つ目の金脈を掘り当てると、彼らは協力して上海に1つの茶城を開設しました。上海駅近くの閘北区大統路茶葉卸売市場です。
例年、春節の時期になると上海人が鉄観音を送るのは大変メンツが立つことになりました。今では、上海には既に30数カ所の大小さまざまな茶葉市場があり、それらの市場の中にはどこでも安渓人のお茶屋さんがあり、鉄観音は上海の津々浦々に知れ渡るようになりました。
緑茶しか飲まなかった上海人に、鉄観音をこれだけ広めたのは、何も無いところから出てきて、市場を切り開いていった安渓出身の茶農家が始めた小さな試みだったようです。
最近はマーケティングだのブランドだのという議論が中国でも盛んですが、結局のところは、マクロの大きな試みとともに、こうした1つ1つのお店のミクロな頑張りというのが、茶の普及には大切だということでしょうね。