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嶗山茶の明前茶価格、1斤6000元に

高級茶総崩れの様相を呈している最近の中国の茶業界ですが、山東省の名茶である嶗山茶では、導入以来初の”明前茶”の収穫が行われ、最高値を記録する見込みだそうです。

崂山茶首现6000元一斤明前珍品

刚刚过去的3月成为岛城53年来的最热3月,持续的暖和天让崂山茶树早早地长出嫩芽,让崂山茶农在1959年“南茶北引”以来第一次采到“明前茶”。由于非常“罕见”,这批明前茶的身价自然不菲,每斤预计6000元。

本篇文章来源于第一茶叶网 原文链接:http://news.t0001.com/2014/0404/article_168966.html

過ぎ去ったばかりの3月は青島にとって53年ぶりの暑さとなりました。暖かい天気が続いたことで、嶗山茶も早々と新芽を伸ばしており、1959年に”南茶北引”で嶗山茶が導入されてから初めて”明前茶”を収穫することができました。非常に”滅多にない”ことであるため、この明前茶の価格は普通であるはずもなく、1斤当たり6000元になると見込まれています。

 

<今年の一番茶は2週間早まる>

昨年の10月、嶗山にある2万畝の茶園は摘み取りを行わず、暖冬によて茶樹は良く休養を取ることができ、凍害に遭うこともありませんでした。
今年、青島の春の訪れは早く、茶の成長も悪くありませんでした。大棚茶(訳注:冬の凍結を防ぐために覆いを掛けたお茶)の発売が早くなっただけでなく、大田茶(訳注:嶗山の平坦な土地に植えられたお茶)の成長も良好でした。
昨日の午前、仰口景区の暁陽春返嶺前茶園に行ってみると、海沿いから山に向かって7~8ほどの茶園が棚田のように広がっており、4名の茶摘み女性の姿が頻繁に行き来しています。茶樹には小さな新芽が出ており、それを丁寧に摘み取って、竹籠の中に放り込んでいました。

暁陽工貿有限公司の副総経理・李沢舜氏によると、この茶園は山の南に位置し、三面が山に囲まれ、一面は海に面しています。海からは非常に近く海抜100mほどで、日当たりが大変良いといいます。
「周囲の山と林が冬の北風を遮ってくれ、海面からは一定の距離があるので、海の霧が茶園に入ってくることも防ぐことができ、ここは一種の独特な”局地気候”があるので、この茶園は例年、他の大田茶よりも早く出荷できるのです」

李沢舜氏の話によれば、これは”南茶北引”で55年に青島にお茶がやって来て以来、初めての明前茶で、今年、大田茶の春茶の一番茶は昨年に比べて13日早く発売されました。これまでの最も早い記録は2009年の4月8日でした。

 

<1斤の販売価格は6000元>

青島暁陽工貿有限公司の董事長・匡新氏によると、6斤ほどの生葉でようやく1斤の”明前茶”を作ることができます。初めて摘まれた明前茶の量はそれほど多くなかったので、10斤前後の荒茶しかできていません。このように珍しい”明前茶”であることから、一部のハイエンドなお茶愛好家によって予約購入されており、1斤当たりの販売価格は6000元以上になります。

明前茶は、なぜこうも”金のように貴重”なのでしょうか?
匡新氏によれば緑茶は発酵をさせずに作るので、茶ポリフェノール、カテキン、葉緑素、カフェイン、アミノ酸、ビタミンなどの栄養成分が保たれたままです。一番茶には、半年あまりにわたって蓄積された養分が含まれているのです。
彼の話によれば、アミノ酸は緑茶で最も重要な指標で、一般的な茶のアミノ酸は3%ですが、大田春茶は4%にもなり、アミノ酸が多ければ多いほど、お茶は旨みがあって爽快感があり、口に入れたときに戻りの甘みがあります。
「これによって嶗山緑茶の品質の善し悪しを判断しており、口に入れてみて滑らかさがあるかどうか、喉を通った後に戻りの甘みや香りがあるかどうか、その余韻が長く続くかどうかを見ています。嶗山緑茶にはまた淡い栗のような香りがあります。」

嶗山の春茶を飲みたい市民は、もう少し待つと良いです。取材によれば、明前茶が摘み終わった後、雨前茶は4月中旬には大量に発売される見込みです。雨前茶は穀雨の後に摘まれた大田春茶です。
話によると、今年の嶗山雨前茶の販売価格は1斤4~5000元程になると見込まれています。
それから2週間もすれば、嶗山の大田はる茶の価格はある程度下落すると見込まれており、3000元以下になるようです。

 

昨年からの天候がかなり暖かかったことと、特殊な気候によって生まれた初の明前茶だったので、このような高値になったようです。
ただ、雨前茶でもかなり強気の値段予測が出ているのが、ちょっと意外です。
各地の市況を見ていると、どうも中国の東北部の方ではお茶の値段が上がり続けているような印象があります。プーアル茶の相場も東北部では盛り上がっているようなので、少し遅れてお茶ブームが来ているのかもしれません。

 

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