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上海産のお茶、来月末にも初収穫

上海で初めてのお茶の収穫が来月末に行われる見込みだそうです。
え、上海でお茶って作ってたっけ?と思いますが、新しく茶園を作ってしまった人がいるそうです。

首批上海本地产茶叶预计下月底试采

据《新闻晨报》报道,一年前,张杰将杭州临安一座“茶山”移了过来,把山上的土铺在了金山枫泾镇400余亩的农田里……现在种植在这些土里的茶树成功地冒出了新芽,下月底预计就可以试采首批上海本地产茶叶了。

本篇文章来源于第一茶叶网 原文链接:http://news.t0001.com/2014/0321/article_168332.html

報道によると、1年前、張傑さんは杭州臨安市の茶園から”茶山”を1つ移してきて、山の上の土を上海市金山区の楓涇鎮にある400畝あまりある田んぼに敷き詰めました。今では、この土に植えた茶樹から新芽が出てきており、今月末には上海発の地元産茶葉が試験的に摘める見込みです。

話によると、2年後にはこの茶園は、上海の地元産の茶葉を大規模に生産できる見込みで、そのときには市民が茶園に来て自らお茶を摘んで、職員がその場でお茶を炒めて、市民に正真正銘の地元産のお茶を飲ませることができるようになるそうです。

 

<初めての地元茶は来月に試験的に摘みます>

先日、浙江省嘉興市の平湖市新棣鎮に隣接する金山区楓涇鎮の下坊村茶園に取材に行ってきました。一目で見渡せないほどの田んぼは30cmあまりの高さの茶苗で埋め尽くされていました。頭を下げてみてみると、茶樹の上には既に新芽が出ていました。
「4月末には、初めてのお茶の試験収穫に取りかかることができるでしょう」と上海麗農農業科技有限公司の董事長・張傑氏は、興奮して話していました。
彼はそよ風に揺れる1本の茶苗を捕まえて、このように私に言いました。この400畝あまりの土地には80万株ほどの茶樹があり、16種類の品種のお茶を植えています。最も多いのは大紅袍で、このほか少量の金駿眉、安吉白茶と西湖龍井があります。

「再来年、あなたがまた来た時には、茶苗は60cmあまりになっていて、正常な茶摘みができるようになっているでしょう」と張傑氏は言います。
今年の茶園ではわずかに約2000斤の茶葉しかできなくて、2015年の産量もそれほど高くなく、2016年になれば大規模に生産を始められます。そのときには、この田んぼは茶の香りの漂う茶園の風景になっており、1畝当たり100斤の荒茶を生産でき、市民は上海の地元産の茶葉を楽しむことができます。

 

<上海の土壌は茶を植えるのにはあまり適していません>

田んぼの中にお茶を植えるのは、上海にとっては1つの新鮮な出来事です。張傑氏は、現在上海には松江区の佘山鎮に15畝ほどの龍井茶が植わっていますが、量は少なく、飲めた人はごくわずかです。張傑氏は2010年から浦東区、青浦区、松江区などの現地調査を実施し、最終的に工業地域から離れ、まとまった土地に植えることのできる金山区下坊村を栽培地として選定しました。

茶は一般的に山の上で育ちますが、平原地域にある上海は茶の栽培に適合するのでしょうか?茶の専門家出身の張傑氏によれば、緯度の面から行くと上海と同緯度の多くの地域で、茶が栽培されていると言います。上海の気候条件は温暖で適しており、水資源も十分にありますが、ポイントは土壌が茶を植えるのに適していないことです。上海の土壌は主にpHが7の黒土ですが、茶の成長に適するのは弱酸性の黄土なのです。
このために、彼は500万元を投じて、杭州の臨安市から約5万トンの茶山の黄土を買ってきました。基本的には1つの小さな”茶山”を丸ごと移してきたのです。この土を運んできてから、茶園を掘って70cmほどの深さの溝を作り、そこをこの黄土で埋めて、育ってから60cmほどになる茶樹の根が黄土の中で成長できるようにしました。
茶苗は福建省から1株2.1元で取り寄せ、購入に168万元を費やしました。

植えてから1年あまりが経過し、彼は下坊村の日照や霧の期間が浙江省や福建省とさほど差が無く、茶苗の生長には適していることに気づきました。
「昨年の夏はひどい干ばつがあり、そのあとで台風によって茶樹は1週間あまり水に浸かってしまいましたが、枯れたものはありませんでした」と張傑氏は言い、これを証明するように上海の田んぼにある茶樹たちの生命力は大変強いようです。

 

<最も心配なのは味が受け入れられるか>

現在の状況から見ると、張傑氏の上海での「その地に適した方法を採る」茶樹の植え方は成功しているように見えますが、彼には心配していることがあります。主には、平地と山の違いによるもので、山では風が回るように吹きますが、平地の風は直線的に吹くので、これが茶樹の成長に一定の影響を与えることです。

「回り込むような風の環境であれば、茶の水分の揮発はさほど多くありません」と張氏は言います。このほか、去年の夏の高温と干ばつ、そして2つの台風によって水に浸かったものの、茶樹はしっかりと根を張り生きながらえています。しかし、品質と味には影響が無いのでしょうか?
こればかりは最初の茶摘みを行う来月末まで待つ必要があり、これは未知数なのです。

しかし、上海で茶を栽培することを選んだことに、張氏は後悔をしていません。彼によれば、上海はさまざまなことを受け入れる国際的な大都市の1つで、ただ欠けていたのは茶文化です。彼は上海の市場はこの茶田を受け入れてくれる余地があると考えています。

張傑氏はまた、今年の最初の茶葉で主には鉄観音、大紅袍を生産する予定にしており、まずは狭い範囲で試飲式の販売をしてみるそうです。その後、市民に対しての直販方式を採りたいとしており、市民が茶園の現地に来て、お茶を摘み、その場で作り、味わえるようにしたいと考えています。
 

かなりの投資をして大規模な茶園を作ってしまったようです。
果たして上海産のお茶は、上海っ子の定番のお茶となるのかどうか。
注意深く見守りたいところです。

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