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EUの農薬残留基準引き上げ

EUが農薬残留の基準を更に厳しくすることになったそうで、中国の茶業界で話題となっているようです。
福建省の地元紙の記事です。

欧盟农残标准加严1倍 有机茶不受严苛标准冲击

欧盟最严格的农残检测标准要来了,今年初公布的法规EU87/2014将于8月25日在欧盟各成员国正式生效,该法规将茶叶中的啶虫脒等残留限量加严1倍。此举从长远角度看有助于规范国内茶叶生产,推动出口茶产品结构升级;而就短期而言,业界人士建议,茶业企业应通过调整原料自控措施,加大源头质量安全控制投入等,以应对欧盟提高农残标准所带来的冲击。

本篇文章来源于第一茶叶网 原文链接:http://news.t0001.com/2014/0728/article_172342.html

EUの最も厳格な農薬残留基準がやって来ます。今年の初めに公布されたEU87/2014法規は、8月25日からEU各加盟国で正式に発効し、この法規によって茶に含まれるアセタミプリドなどの残留基準が倍の厳しさになります。
これは長い視点で見ると、国内の茶葉生産の規範と輸出茶製品の構造をレベルアップすることの助けになります。しかし、短期的に言えば、業界の専門家が提案しているように、茶業界の企業が原料の管理をより強化し、生産上流の品質安全の管理に力を入れるなどして、EUが農薬残留基準を高めたことによる打撃に対応しなければなりません。

 

<EUは農薬残留基準を倍の厳しさに>

8月25日、EUは中国のお茶に対する農薬残留基準を正式に高めます。この法律は茶の農薬残留検査項目のイソプロチュロン ピコキシストロビン、ピリメタニルなどが含まれます。このうち、最も注目を集めているのが、茶の栽培中に使用するアセタミプリドの許容量が更に倍の厳しさになったということです。

調べてみると、アセタミプリドは茶畑用に登録された農薬で、防虫効果が良いことから広く使用されています。2013年、EUはアセタミプリドの許容量を0.1mg/kgにしました。しかし、今年はこの農薬検出許容量を0.05mg/kgにしたのです。
専門家によると、2006年から、EUは茶の農薬残留の検査項目をどんどん増やしており、基準もどんどん高くなってきています。許容量が非常に低いということは、事実上その種類の農薬の使用を禁じることを意味します。同時にEUはまた10%の貨物に対して農薬検査を行っていますが、もしこの貨物が検査対象となったならば、100%サンプル検査を行う必要があります。

EUへ輸出される茶の数量は極めて少量であるため、鉄観音は今までのところEUからの通報と差し戻しは受けていません。しかし、EUは日増しに検査基準を厳しくしてきており、それによって国内の茶業界では息苦しさを感じてきています。これまでに、今年中国がヨーロッパへ輸出した茶葉のうち、EUから通報を受けたものは18件で、そのうち4件はお隣の浙江省のもので、どれも農薬の残留基準を超えたものです。しかし、昨年は浙江省もEUから通報を受けたのはわずか1件でした。

「EUは鉄観音の茶業界が今後目指す重点市場ですが、現在の輸出量は大変少なく、今回の新しい基準が出されたことは地元の茶葉会社にかなりの影響があります」と嬌香茶業総経理の張根福氏は言います。EUを高級茶の市場とするために、ここ数年、地元の品質安全管理に強みのある有力企業が積極的に輸出対象として開拓をしようとしています。これまでに数軒の企業が合同で、フランスのパリのブランド店街に鉄観音のイメージ店舗を開設しています。

 

<有機茶は過酷な基準の打撃を受けません>

「世界規模で見ると、茶の生産量は販売量よりも大きく、両者の毎年の平均差は30万トン前後で、輸入国の方が強い立場にあります。EUなどの先進国は世界でも主要な茶の輸入国で、彼らの傾向として、より厳格な基準を設けるようになってきています」と海外の日増しに厳しくなる農薬残留基準について、中国工程院院士で、茶学の専門家の陳宗懋氏は言います。

しかし、安渓県桃源有機茶場の責任者・汪建仁氏の見るところによれば、海外で茶の農薬残留基準が高まっていることは、有機茶の企業にとってみれば、これは一つの重要な良い知らせだと言います。
「なぜなら栽培の過程で、生態や環境の保護がなされ、農薬にも汚染されておらず、化学物質も添加していないので、海外の農薬残留基準がどんなに高くなっても、有機茶は軽々とそのハードルを越えることができるのです」。

張根福氏によると、EUが我が国の茶葉輸出における農薬残留検査基準を高めることによって増やされる打撃は、これまでも次々にクリアしてきました。1つは原料の安全管理の能力の低さで、品質安全を自己管理できる能力の低い企業は市場から退出させられました。その一方で、実力があり、茶の輸出に関して比較的強い競争力を備えた企業は、現在も原料の自己管理や生産現場での品質安全管理を強め、自ら原料栽培を行う茶園を作ることで、EUからの農薬残留基準の高まりに伴う打撃に対応しようとしてきています。
EUの農薬残留基準が厳しくなれば、中国の輸出企業もそれに合わせた生産を行わざるを得なくなるので、ある意味、それに対応する企業だけが生き残ることになります。
輸入基準という外圧は、中国の茶業界にも大きな影響を与えているようです。

 

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