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英徳紅茶、再建への提案

中国では紅茶ブームですが、どうも乗り遅れている感のある英徳紅茶。
どうやら政策的に上手く行っていなかったようです。これを指摘した上で、今後の発展に向けてのアクションプランについての提言が出されたようです。

 

英德红茶混杂 需定新标准

来自企业界的省政协委员陈维靖提出《把英德红茶打造成中国名茶》提案,建议完善英德红茶标准,加强市场监督,保护英德红茶品牌,确保市场规范运营。

本篇文章来源于第一茶叶网 原文链接:http://news.t0001.com/2014/0117/article_165935.html

実業界からの省政協委員である陳維靖氏は、「英徳紅茶を中国名茶にする」提案を提出し、英徳紅茶の完全な標準を作り、市場の監督を強めて、英徳紅茶のブランドを保護し、市場の秩序ある運営を行うべきと提言しました。

この「提案」では、英徳紅茶の産業化の程度はまだまだ低く、各茶葉会社や茶農家は基本的に単独で戦わなければならない状態にあり、標準がないために生産面では品質が不均一で、英徳紅茶の統一ブランドを打ち出す上では不利であるとしています。次に、茶の安全基準をあまり重視していないので、食品の安全に対しての問題をはらんでいます。茶園の農薬や化学肥料への依存は過度で、茶葉の農薬残留の基準超えや品質の低下をもたらしています。ある地方の茶園では、都市や工業地帯に近く、空気や水質の汚染が深刻で、一部の茶葉では重金属の基準超えも見られます。このほか、茶葉市場においては、不良品を良品と見せかけたり、ニセモノの製品が存在しています。現在、英徳紅茶の標準の制定にはかなり時間がかかっており、さらにあまりにも緩いものになっているため、これでは市場の需要を満たすことは難しい、としています。

「提案」では、また、英徳紅茶を発展させるためには、茶業の発展の基本方向を示した産業化の推進策を確定させることが必要で、リーディング企業の力が強い地域に、茶業の経済発展を目指した生態産業園地域を作ることを考慮すべきといいます。これは1つには、汚染されないような有機茶葉を生産できる環境を確保するということであり、2つめにはこの地区を作ることで、小さな茶葉会社や個人の茶農の力と資源を合わせることになり、地域での力のあるブランドを打ち出すことが出来ることです。さらに、科学技術によるイノベーションを促すために、英徳紅茶の完全な標準を改めることを提案します。製品の標準に合致する商品にのみ、英徳紅茶の国家地理保護製品の標章を使わせるべきです。

 

ブランドがあっても、やはり政策がきちんとしていないと、なかなか羽ばたけないことがよく分かります。
英徳紅茶は、品種も雲南系と単ソウ系が混雑していたり、今ひとつ特徴がハッキリとしないところがあるので、このへんを政府主導で整理しないと、前に進まないでしょうね。

 

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