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西湖龍井、来年から茶農家も統一包装へ

既に販売業者間で統一パッケージの使用が進んでいる西湖龍井ですが、農家の方にも統一パッケージと生産者確認のためのシステムが来年から導入されることになったそうです。

 

明年起西湖龙井将统一茶农用包装

明年开始,“西湖龙井”的茶农专用防伪标识将不再使用。

本篇文章来源于第一茶叶网 原文链接:http://news.t0001.com/2013/1105/article_163351.html

来年から、”西湖龍井”の茶農家専用の偽造防止商標は再使用ができなくなります。

現在、”西湖龍井”の茶葉会社は、みな統一の標章を用いたパッケージを使っていますが、茶農家に対してはこのような要求を行ってきませんでした。”西湖龍井”のブランドをより保護していくため、先日、西湖工商分局は西湖龍井を直接販売するものについては統一パッケージにすることにし、さらに今後は茶農家が西湖龍井を販売する際にも、茶葉会社と同じ統一の標章を付けたパッケージで販売するものとしました。このほか、統一パッケージはICカードによる偽造防止管理システムと連動し、この方式が今までの茶農家専用の標章偽造システムに取って代わることになります。

統一商標のパッケージは、西湖工商分局と龍井茶産業協会が合同で募集し、組織内の18個野村及び組合の茶農家の代表が投票をして選出されたものです。最終確定したのは2つの”茶農家用パッケージ”で、箱形と袋型に分かれ、鉄缶と紙箱の2種類の規格があります。2種類のパッケージには共に三潭印月のデザインがあり、1缶の規格は250gに統一されており、底には”杭州市西湖区龍井茶産業協会監制(杭州市西湖区龙井茶产业协会监制)”の文字が印刷されています。

聞くところによると、”西湖龍井”の統一標章パッケージは来年から、16個の村と組合、2つの茶葉市場、12社の茶葉会社によるネットワークで使用され、西湖区の産茶区域の3つの街をカバーします。

新しくアップデートされたICカード偽造防止管理システムは、”1軒1枚のカード”のシステムを採用し、茶園地理情報システムの中の各茶農家の茶園面積によって、春茶の産量などの数値をICカードにインプットします。来年、茶農家は茶葉会社に茶葉を売る際に、茶農家のパッケージを販売する場所に行き、その量に応じたパッケージを購入することができますが、ICカードの中から購入した分の産量をマイナスするので、茶農家が自分の産量よりも多くの包装を持ち出すことができなくなります。
さらに、各茶農家が購入したパッケージには、包装の際に印刷する、茶葉の生育地、栽培、茶葉会社、茶商などの関連情報を探索できるバーコードを貼ることができるようになっており、”産地”から”茶杯”までの全行程のトレーサビリティシステムができることになります。

統一標章パッケージとICカード偽造防止管理システムによって、”西湖龍井”の地理標志証明商標とブランドの商標は共に守られるのです。

このICカードのシステムがあると、さらに茶葉の総量のコントロールもできます。
試験導入した12社の企業では茶葉を購入する際に、茶農家からどのくらいの茶葉を購入したのかを聞き、会社が持つICカードを通じて、その数量を引き落とします。これにより、ある企業が茶農家から1000kgの茶葉を購入すると、企業のICカードの数値は1000kgが増えます。このようにすることで、その年に会社が購入した茶葉の量はICカードを通すことで一目瞭然になります。

統一パッケージのバーコードの唯一性とICカードによる総量コントロールで、茶農家と企業の販売過程中のニセモノを混ぜる行為を防止し、”西湖龍井”の地理標志証明商標とブランドの商標は共に守られるのです。

 

よその土地から購入してきたお茶をブレンドされないように、ICカードで各茶農家の生産量を掴んでおき、それを買い上げる企業にもICカードを渡しておくことで、西湖龍井の総量を確保する狙いがあるようです。
農家が、どこかから持ってきた茶葉を混入しても、パッケージを購入する際の申告生産量が栽培面積と比べて多すぎればすぐに発覚するので、きちんと機能すれば、なかなか精度の高いシステムになりそうな気がします。

 

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