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普洱茶の保存に適するのは北方の乾倉?南方の湿倉?

普洱茶は、寝かせる場所、いわゆる”倉”によって味が変わるといいます。
この件をクローズアップした記事がありましたので、ご紹介します。

 

普洱,南北茶仓那个更好?

核心提示

一饼陈年普洱,藏在不同的地域,不一样的空间,会有不一样的品性。

本篇文章来源于第一茶叶网 原文链接:http://news.t0001.com/2013/1015/article_162616.html

<要旨>

1枚の陳年普洱茶は、保管される地域が違ったり、違う場所で保管されると、その品質は違ったものになるでしょう。

ゆっくりとした歳月を、清潔で、冷涼な場所にずっと置かれ、自由自在に呼吸ができた陳年普洱茶は本当に愛おしいものです。1枚の陳年普洱茶は、保管される場所が違う地域にあったり、違う空間だったりすると、その品質には違いが生じてきます。このため、普洱茶には”倉”という概念があります。

雲南の田舎で作られた普洱茶は、香港、マカオ、マレーシア、広州、台湾などの土地を点々とし、ついには中原の胸に抱かれ、そこで華やかな声を上げます。普洱茶の”倉”は少しずつ財を蓄える場所であり、またイバラに満ちた場所でもあります。

普洱茶の産業が発展するにつれ、人々は普洱茶が古くなればなるほど良い味になるという認識を多く持つようになり、保存することの重要さがいよいよ高まってきています、個人のコレクターが茶商となって専門の貯蔵庫を作るようになり、最後には保存専用の茶の倉を建てるようになります。

”倉”とは何でしょうか?”倉”は上が蓋をされ、真ん中には1つの扉があり、下には出口があるもの。これを合わせた倉庫が、この概念です。しかし、普洱茶の世界では、”倉”はこのような単なる簡単な言葉の解釈では無く、往々にしてある種の方法、ある種の技術、ある種の手段、ひいてはある種の境界を示すことすらあります。

普洱茶の愛好者一人一人にとって、変化、というものが最も夢中にさせるものです。そのため自然と、普洱茶そのものが持つ強い生命力を維持しながら、大自然の光と影がともに成長するところ。これを”倉”と呼ぶのが最適かもしれません。

<北方の倉-清らかで濁りの無いさまに萌えます>

何をもって北方の倉というのでしょうか?普洱茶の資料を調べてみると、近くには広東の倉、雲南の倉、遠くには香港の倉、マレーシアの倉がありますが、北方の倉というのは見つけることができません。これは北方の普洱茶の歩みは比較的最近のため、北方の乾倉において、普洱茶の味がずっと形成されたものはありません。

大部分の北方の倉というのは乾倉茶を差します。これは乾燥して、風通しが良く、湿度の小さい倉庫に置かれた普洱茶のことです。一般的に乾倉の茶葉は、温度、湿度が適当で、風通しが良いので空気が澄んでおり、爽やかで雑味の無い環境で発酵と陳化が進むので、自然な陳化の過程に属すると言えます。湿倉に比べると、転化する時間はゆっくりですが、それだけに普洱茶の本質をそのまま維持し、味も元のままで、香りもより濃くなります。
乾倉茶は湿倉茶と比べると、味の保存が良くできており、お茶を味わう際にも、最初と後の変化が豊富で、重なり合ったものが順番に開いていって、普洱茶の本当の味わいを体感することができます。

立ち上がりが比較的ゆっくりとは言え、その勢いは真っ直ぐであるため、現在は南方の茶の愛飲家たちも乾倉の保存方法に、より関心を持つようになってきました。北方のお茶の愛飲家たちの探究心と天性の独特な地理条件によって、おそらく遠くない将来には、北方の倉も自らの立ち位置を確保するはずです。

<南方の倉-しなやかで美しい陳年の余韻は女性のよう>

中国大陸の普洱茶にとって、広東省は普洱茶の最大の集散地であり消費地です。広東の倉の最大の利点は、香港の倉のモデルを当てはめることができたことです。それは交通が便利に発達しており、成熟した都市があるので、今後、倉で保存をしていてもハードウェアの面で強みがあるのです。香港や台湾地域の影響を受け、市内の庶民から専門の茶葉店、あるいは大型の茶葉会社に至るまで、皆に普洱茶を保存しておくという意識があります。

マーケットでは南方の倉は湿倉と同じように扱われていますが、湿倉については確定した概念というのはありません。ある人に言わせると、南方の倉は北方の倉に比べて、味わいがより柔らかく、茶水にはより陳年茶の特質が現れているといいます。このような言い方が良いかどうかは分かりませんが、ご飯や麺には誰にでも美味しいものがあるわけでは無くて、好みに合うかどうかであるのと同じことです。

ただ、確かなことは、普洱茶の発展という視点からいうと、我々は南方の倉の茶人たちに感謝しなければなりません。なぜなら、彼らがいなかったら、おそらく現在のように普洱茶が百年老茶のような贅沢品が出ることは無かったからです。

<学術の倉-科学による無敵の技術>

普洱茶の世界は玉石混淆で、値段を吊り上げるために故意に普洱の老茶を”神格化”する人たちがいるのを忘れてはなりません。茶の愛好家にとっては切りの中で花を見たり、水の中で月を臨むようなもので、往々にして老茶とは一体何物であるかをハッキリ掴むことはできません。では、茶業界の専門家は、この問題をどのように見ているのでしょうか?
少し前に鄭州に来てお茶のイベントに参加した中国茶業界の著名な専門家・呉錫端氏と台湾の著名な茶人・呂禮臻氏が話していたのは、このような見方です。

呉錫端氏は、普洱茶は今のように発展してきましたが、倉での保管は空白領域になっていて、普洱茶はどのような湿度、温度あるいは地域が良いのかを科学的に研究した人は無く、またどのように保存された普洱茶の味が、お茶を味わうのに最適かを示す人もいませんでした。
ですので、普洱茶がどのような倉で保存するのが良いかといったことを追求する上で、科学の助けを借りられるのは、ほんの僅かの推量でしかありません。

普洱茶の陳化の過程とは、茶葉の中にあるポリフェノールが一定の温度、湿度の条件の下で、空気中の酸素と接触し、酵素に依らない自動酸化を起こすことです。これによって普洱生茶の水色は徐々に深くなり、茶葉の旨みや爽やかさを生む物質であるアミノ酸は空気に触れることで徐々に酸化、分解と転化が起こって、茶葉の新鮮みが失われ、陳年の香りが現れるようになります。ポリフェノールの酸化によって、苦渋味は減少し、口当たりは徐々に柔らかくなります。茶黄素(テアフラビン)、茶紅素(テアルビジン)が、保存中の酸化の後に発生し、徐々に普洱茶の”古ければ古いほど香りが良くなり、赤褐色で光を帯びてくる”という品質の特徴を生み出します。

呉錫端氏は南の倉か北の倉かというのはあまり重要では無いと考えていて、重要なのは保存する家庭で、乾燥を保ち、光を避け、風通しを良くすることでだとしています。これならば、あなたも少しの時間があれば満足のいく答案が書けるのではないかと思います。

台湾から来た、呂禮臻老先生によると、1枚1枚の普洱茶には命があり、もしあなたが心血と力を注ぐのであれば、きっとそれはあなたにお返しをしてくれるはずで、乾倉が良いか湿倉が良いかだけで判断するのは不公平だといいます。南方は転化が早く、北方は遅いですが、これもそれぞれ良いところと悪いところがあります。

呂禮臻氏は、自分で持っている普洱茶をまず数年間、湿度の高い南方で保存し、その後、気候が乾燥した北方で保存するなどをしており、普洱茶の中にある奥義を求め、絶え間なく学習と実験を行っています。彼は普洱茶はそもそも生活の中で飲むものであると考えており、もしあまりにも煩雑なことをさせるのであれば、それは本来の意義を失ってしまいます。ですので、ただ合理的な範囲の温度と湿度に置いて、保存すれば良いのではと考えています。

<仮想の倉-投資価値という概念の株式>

普洱茶の価格が年々高くなるに従って、普洱茶の商業価値も人々によってより重く見られるようになってきました。ある人はかつて、将来の普洱茶のマーケットは、先物の農業になるだろうと言っていました。

普洱茶の先物というのは、仮想の倉に保存するということであり、実物よりも取り引きと流通に重きを置いており、展示宣伝と潜在的な価値を発掘するという機能の上で、保存されているものは取り引きに必要な普洱茶の数値だけで、実態は倉庫の中にはありません。
業界の専門家はこの種の倉での保存のタイプを、先物取引の取引所に喩えています。伝統的な普洱茶の流通から拡大し、実物の取り引きから数字での取り引きに変わるのです。普洱茶の取り引きが市場に近づいていくと同時に、普洱茶の価値が上がることも促進するのです。

 

普洱茶の保存については、まだまだ科学的な検証が十分にされていないことと、結局、出来上がったお茶が美味しいかどうかは個人の好みによるので、どちらが良いのかを断定することはできない、ということのようです。
また、最後には普洱茶が先物商品として取り引きされるのでは、という指摘もされており、これからどうなっていくんだろう?という心配も出てきますね。

 

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