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放射線照射が残留農薬問題を解決する妙手?

中国でも茶葉への残留農薬問題は、解決すべき問題として認識されています。
そのための解決策の1つとして、ガンマ線照射による方法が取り上げられていました。

 

治疗茶叶农残 γ射线“妙手回春”

研究显示:茶叶中残留的农药分子经γ射线照射后,射线能量会将农残大分子的分子键打断,使之降解成为小分子,使原有的农药明显降低,茶叶的安全性增强,而且辐照后的茶叶没有产生二次污染,且基本不改变茶叶品质。

本篇文章来源于第一茶叶网 原文链接:http://news.t0001.com/2013/0701/article_158852.html

研究によると、茶葉の中の残留した農薬分子はガンマ線照射を経ると、放射線のエネルギーによって残留農薬の大きな分子の結合が切れ、小さな分子に分解することができるので、元々あった農薬は明らかに低くなり、茶の安全性が増します。しかも照射後の茶葉には二次汚染は生じず、茶葉の品質も基本的には変わりません。

あなたが一杯のお茶を淹れ、その独特の味と香りを楽しむとき、茶の中に含まれる残留農薬があなたのお腹の中に入ることをきっと望まないでしょう。近頃、千回にも上る実験を経て、四川省の研究者たちは、ガンマ線照射によって多くの種類の農薬分子を分解し、毒性の少ない小さな分子の物質にすることに成功し、茶の中に残留する農薬を減らすことに成功しています。

先日、四川省原子力研究院で取材したところ、「放射線照射による茶葉中の有毒農薬の分解技術研究と産業化」の研究が完了し、その結論をまとめたところでした。研究結果によると、放射線照射は多くの種類の農薬に対して、明らかな分解効果があり、かつ基本的に茶の栄養素や味などの品質には影響を与えないことが明らかになっています。
<従来の方法:生物菌>

分解できる範囲が狭い。
生産性が低く、コストも高い。

四川省原子力研究院が放射線照射による茶葉の農薬残留量低下の研究に乗り出したのは、茶葉の農薬残留量低減に実務的な要求があったからです。中国は世界一の産茶国でありますが、最近では茶葉の輸出が減ることが出てきました。その主な原因は、EUや日本などの国家や地域でどんどん厳しくなる農薬残留量の要求に応えることが難しくなっているためです。

「ここ数年、国内では生物菌剤を使用して茶葉の農薬残留量を減らす研究が比較的多くあり、そして一定の成果を得ていました。しかし、菌によって分解される農薬の範囲は狭く、そのため一般的には1つの菌で、1種あるいは1分類の農薬しか分解できませんでした。しかも菌で分解される効率は悪く、コストがかかり、大規模な生産はできませんでした」と四川省原子力研究院の生物所所長は話しています。放射線照射技術を茶の残留農薬低減に利用することは、一つの有望な新しい方法です。そのため、四川省原子力研究院では10名あまりの研究者が参加する研究チームを組織し、放射線照射が茶の残留農薬を分解できないか実験を行いました。
<新しい方法:放射線照射>

農薬残留量は明らかに低下し、茶葉も安全

研究チームは、異なる地域から、春茶、秋茶など違う季節の、違う品種の茶葉を集めました。また、異なる種類の農薬を吹きかけて、人工的に茶葉を汚染させ、農薬残留量の多いサンプルを作成しました。これにコバルト60を用いたガンマ線を、量や比率、気象条件などを変化させながら、各サンプルが放射線照射によってどれだけ残留農薬量が減少するかを調べました。コバルト60は照射場で常用される放射性元素で、その発するガンマ線は透過力に優れるものです。

試験による検証を経て、放射線量が10Kグレイを超え50Kグレイにまで増加させたとき、デルタメスリン、シペルメスリン、ビフェントリン、フェンバレレート、シハロトリンなどの農薬に、明らかな分解効果があり、その効果は照射量を増やすに従って強くなりました。たとえば、農薬残留濃度がEUの基準の1.4倍~1.7倍あったとき、50Kグレイの放射線量を照射すると、農薬残留はEUの農薬残量基準までに近づけることができます。

ガンマ線の照射を行うと、茶葉の残留農薬量を低下させることができますが、それならこれらの農薬分子は、照射後どのような変化が生じるのでしょうか?他に有害な物質は生じないのでしょうか?分解生成物の毒性もまた低くなるのでしょうか?

このことについて、研究チームは数多くの試験と分析を行いました。同時に、彼らは分解後の茶のサンプルを中国科学研究院の関連する機関に分析を依頼し、農薬分子の放射線照射後の分解生成物を確定させました。

研究によると、これらの茶葉に残留していた農薬分子は放射線の照射後、放射線のエネルギーによって残留していた農薬の大きな分子の結合が切断され、小さな分子に分解されます。これらを調べてみると、分解後の小さな分子の毒性は元々の農薬のものより明らかに低く、茶葉の安全性は増していました。

研究チームの検査結果は、放射線照射後の茶葉には二次汚染がないことも示しています。つまり残留農薬の分解を行うこと以外には、茶葉の中の他の物質は放射線照射後も有毒な有害物質を生成しておらず、安全性が証明されたのです。

<放射線照射による分解後>

茶葉の品質は基本的に変わりません。

茶の中に含まれる残留農薬分子がガンマ線によって分解されたとしても、その茶の栄養成分が壊れて、品質が低下し、味に影響が出ることは無いのでしょうか?

研究チームのメンバーによると、彼らは最先端の実験器具を用い、茶葉サンプルの茶水浸出物、アミノ酸、茶ポリフェノール、カフェイン、粗タンパク質などを分析にかけました。その結果は、放射線照射量が50Kグレイの時、アミノ酸の総量は僅かに3.8%減りましたが、それ以外の茶ポリフェノール、粗タンパク質、カフェインなどの含有量には明確な変化は無いことを示していました。

このほか、研究チームのメンバーは、外観や香気、滋味、水色、茶殻の5項目において、放射線照射後の茶葉の官能検査を行って分析しました。その結果は、放射線照射量が30Kグレイ~50Kグレイであるとき、茶の水色と香気に若干の変化はありましたが、それ以外の指標には影響はありませんでした。しかしながら、この官能検査においては顕著な差は見られず、茶葉の品質においては明確な影響は無いと言えるでしょう。
「今後、私たちは関連する研究を続けますが、農薬残留の問題解決は放射線技術だけで解決できるものでは無く、その元となる生産現場での違法農薬の乱用をコントロールすることにあります」と所長は話します。現在の研究は、主にピレスロイド系の農薬に対して顕著な効果があることが分かっていますが、生産者が農薬を濫用したり、農薬の使用量の基準を超えたりした場合には、放射線照射だけではハッキリとした効果は現れません。農薬の適切な使用こそが、茶葉の農薬残留問題の根本的な解決策なのです。

<用語の解説>

コバルト60

ガンマ線とベータ線を発する放射性元素の一つ。そのガンマ線の透過力は強く、照射場での放射線照射作業に使用される。医療器具の消毒や食品の照射殺菌などに用いられる。

日本の場合、食品への放射線照射はジャガイモの芽への照射など、ごくごく一部の領域しか許可されていません。
しかしながら、中国側でこのような方法を考案しているとなると、今後、日本側でも対策が必要になりそうです。
基本的には禁輸になると思いますが、農薬以外に放射線照射の有無の検査まで、輸入業者に負担が発生する恐れもあります。

 

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