今年、雲南のプーアル茶は逆行高の様相を呈していると報道されていますが、その中身を見てみると、二極分化が進んでいるようです。
临沧马台/邦东茶区台地与古树茶现两级分化
今年春季,马台、邦东茶区台地与古树茶价格两级分化,古树价越来越高,台地除了采芽头加工滇红茶、绿茶外,出现无人收购的局面。
临沧市勐库镇临翔区马台、邦东片区台地茶多数都是新品种:云抗十号、香归银亳。
本篇文章来源于第一茶叶网 原文链接:http://news.t0001.com/2013/0613/article_158154.html
今年の春、臨滄の馬台、邦東茶区の台地と古樹茶の価格は二極分化しており、古樹の価格はどんどん高くなっているのに対し、台地のお茶は一番摘みの滇紅や緑茶に加工される芽茶の他は、誰も買う人がいないという状態になっています。
臨滄市勐庫鎮臨翔区馬台、邦東片区の台地のお茶の多くは新品種の雲抗十号や香帰銀毫です。
<雲抗十号>
この品種は省級品種に属しています。株高は比較的高く大きく、樹形は広がっており、幹は明らかで、枝分かれが極めて密です。母梢の上に斜めに伸び、葉の形は長細い形で、葉の色は緑黄色で、葉面はやや隆起し、葉の縁には細かいぎざぎざがあり、葉の先はややとがっており、葉肉はやや厚く柔らかいです。目の部分は黄緑色で、産毛が多く、一芽三葉の百芽の重さは170.0gです。芽や葉の伸びる力は強く、一芽三葉の最盛期は3月下旬です。産量は比較的高く、大黒茶と比べると、4.5%以上増産になります。
春茶の一芽二葉のアミノ酸の量は2.9%、ポリフェノールは35.4%、カテキンの総量はグラム当たり153.5mgで、カフェインは6.2%、水浸出物は45.5%です。紅砕茶を作ると香気は甜香で高鮮、味わいは強くて濃く、鮮味があります。緑茶を作ると香気は花香を帯び、滋味は濃くやや爽快感があり、後味には花香があります。耐寒性は弱いです。花が付く時期は11月中旬で花の量はやや多く、結実率は中程度です。挿し木による繁殖力は比較的強いです。
植えて3年で生産ができ、4年目には1畝当たり71.6kgの乾茶ができ、5年目には128.1kgになります。
海抜2000m以下で、年降雨量が800mm以上、最低温度が-5℃以上の地域に適していて、こうした地域で広められています。
この台地のお茶は、どれもやや淡目で煎が効きません(香りは悪くなく、香りの高い緑茶や滇紅茶を作ることができます)、たとえ長く浸しておいても重厚感を出すのが難しいのです。台地のお茶の発展はここ20年ほどのことで、以前は古樹(老品種。いわゆる在来種)が主でした。
ここ数年、台地のお茶と古樹茶は分けて加工が行われるようになり、その上、細分化がどんどん進んでいて、今年の茶の値段は二極に分かれました。古樹茶は値段がどんどん上がるのに、台地のお茶は滇紅茶や緑茶に加工される一番摘みの芽茶以外は、誰も買う人がいない状態になっています。
新品種の方が生産性が良い、ということで、老茶樹から新品種にシフトしたのですが、こうした大量生産茶の値段がつかない一方で、高級ブランド茶として販売できる古樹茶の値段が高まっているという状況が生まれているようです。
雲南のお茶の生産は分水嶺にさしかかっているのかもしれません。