中国各地では、地方政府によって地元の名茶をブランド化し、大規模なマーケティングを仕掛けていくというスタイルが一般化しています。
その背景には色々な思惑があるようです。
霍山黄芽の産地でのブランド化計画を見てみましょう。
舒城县加大力度打响“霍山黄芽”品牌
http://news.t0001.com/2012/0410/article_141564.html
記事によると、まず地方政府が考えるのは、農家の収入拡大というところにあるようです。
そのためには、地元に茶葉の生産拠点を作り、高品質な工場を建て、統一的な買い上げを実施するということを行います。
その一方で、販売業者とともに霍山黄芽のブランドを全国でプロモーションし、消費拡大を図るというのが、大まかな計画のようです。
近年の中国茶のプロモーション活動は、ほとんどこの形で、地方政府の農村対策&点数稼ぎの方法として、中国全土で行われています。
しかし、このスタイルがあまりにも一般化されてしまったため、様々な弊害が出ているように感じます。
まず、全国各地でお茶の展示会が開催されるため、そこに多額の資金を注ぎ込んだり、派手な宣伝を打つなどしてマーケティングコストは上昇しています。
さらに生産現場でも量産化・画一化が主要命題になっているため、とにかく増産と品質の安定化に力が注がれるため、機械化や均質化などの方向に力が注がれます。
さらには販売業者を株式上場させてしまおうと地方政府が考えていたりすると、巨額の投資マネーが茶葉会社に転がり込み、過酷な業績目標を達成させるため、無茶な投資や店舗拡大などに走ることになります。バブルそのものです。
このような風潮が続けば、一見好調に見える中国の茶業界も総崩れになる可能性があります。
持続可能な成長、発展というのは、なかなか難しいですね:-?