見た目は絶好調に見える中国の茶業界ですが、水面下では、様々な歪みが溜まってきているようです。
論文を一本ご紹介します。
产能过剩,中国茶企如何救市?
http://news.t0001.com/2012/0410/article_141559.html
この文章によると、昨年よりも茶の消費量は増えてはいるのですが、それにも関わらず、茶農家の収入は減少傾向にあるのだとか。
その原因は、茶葉の生産能力が既に過剰状態になっていることだといいます。
需要と供給のバランスが崩れて、価格が下落傾向にあると。
さらに最近の陳年茶ブームも困った状況を引き起こしています。陳年茶は新しいお茶ではないので、この流通が活発になっても、新茶の販売は進まない、と。
雲南のプーアル茶農家がコーヒーの栽培に転向するのも、このような流れが影響しているようです。
このような状況を改善するには、内需の拡大しかない、この記事は述べています。海外の茶の消費量と比べると、中国の1人あたりの消費量はまだまだかなりの伸びる余地があり、この点を徹底的にやっていくべきではないか、と。そのためには、今の人たちに合うような茶の提案が必要だろうとしています。
現在の中国の茶業界は、需要の拡大を本質的なところではなく、派手なプロモーション頼みになっていますので、今後は地に足のついた普及活動をやっていく必要があるのでしょうね。