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浙江省杭州に寒波が到来。茶葉は大丈夫?

西湖龍井茶の産地である浙江省杭州市に寒波が襲来し、雪が降ったようです。
これからシーズンを迎える西湖龍井茶は大丈夫なのか?について、取材した記事がありました。

 

昨日の朝、杭州には雪が舞い、標高の高い山間部では積雪もあり、霧氷が見られるところもありました。
西湖風景区の翁家山に行ってみると、遠くから見たところ、鮮やかな緑色の茶園の上に一層の白い積雪が被さっていて、山々が霧と雲に覆われて、ことのほか美しく見えます。

突然の寒波の襲来により、お茶の愛好家の方の中には、「これは西湖龍井茶の成長に影響がないだろうか、春茶の茶摘みは順調に行われるのか?」と心配する人もいるかもしれません。

昨日、西湖風景区の西湖街道へ取材に行ったところ、最近の寒気の影響を受けて、西湖風景区の一部の地域では、氷雨が降り、少数の茶樹の葉は結氷するという現象が起こっていたようです。
これは西湖龍井茶の生長に影響を与えるかどうかは、凍ってしまった後の気温の状況によって変わってきます。

今年に関していえば、まだ二月の中下旬になったばかりなので、西湖龍井茶の大部分は休眠状態にあり、まだ萌芽が始まってはいません。
気温が氷点以上であれば、”茶芽の赤ちゃん”の生長に対する影響は大きくありません。もし、気温が零下を続けて結氷があると、現在、”芽を出している”茶芽はある程度損傷を受けることになります。しかし、このような”芽を出している”茶芽はごく限られた量であり、風景区の春茶の生産量全体に与える影響は無いでしょう。

西湖街道の職員によると、曇りや雨の天気が続くことは、茶葉の品質は却って上昇するとのことです。
なぜなら、雨が大気中の窒素を地表に落とすことで、茶葉のアミノ酸などの物質の蓄積に役立ち、これが春茶の味わいをより、うまみのあるものにしてくれるからです。
そのため、多くの茶農家は春茶のシーズン前に雨が降ることを期待しているのです。
現在、最もポイントになるのは、今後の温度変化にあると言えます。

「この時期は西湖龍井茶の生長に大事な時期で、それぞれの茶村はどこも天気の変化に非常に注意を払っていて、この寒波が龍井茶の成長に影響が出るかどうかを見守っているところです。私たちはリアルタイムの天気予報を出して、書く茶村にすぐに知らせており、必要があれば防護措置を執るようにしています。今のところ、今年の西湖龍井茶の茶摘みの時期については、まだ未定です」と職員は話しています。

天気が理想的で無かったとしても、春茶の茶摘みの準備作業は着実に行われています。
風景区のそれぞれの茶村は、既に省内外の茶摘みグループと連絡を取り合って、送迎車や宿泊場所の手配などの準備作業を行っていて、茶摘みのタイミングでは人員が十分に揃うようにして、茶摘みのスピードに影響を与えないようにしたいと思っています。
「現在、翁家山村の春茶の準備作業は既にスタートしていて、少し早く茶摘み人がやって来れば、村民たちも少し安心するでしょう。来月は忙しくなりますが、みんな茶摘みを心待ちにしていて、全てが順調に行くことを願っています!」と翁家山村の党総支部書記の孫斌さんは言います。

 

結氷した葉の写真を見せられると、ギョッとしますが、今のところは影響は無さそうです。
今後の天気予報に注目の日々が続きそうです。

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