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市況が悪い中でも伸びる黄金桂

”透天香”の名前で知られる安渓の烏龍茶・黄金桂ですが、日本や東南アジア向けの出荷が中心で好調を維持しているようです。

逆市而起“透天香” 安溪黄金桂远销日本东南亚

在安溪县不少产茶乡镇,铁观音春茶采摘之后,因为天气等因素,夏茶、暑茶不采或进行裁剪,到10月再采收秋茶。但在虎邱镇,因为销路好,暑夏两季黄金桂茶农依旧忙着采收。据当地茶叶收购点反映,今年春、夏两季与去年同期相比,黄金桂平均每斤茶叶价格涨5元以上,涨幅达20%~30%,相比不温不火的全国茶市,黄金桂为何逆市而起?

本篇文章来源于第一茶叶网 原文链接:http://news.t0001.com/2014/0809/article_172790.html

安渓県には多くの茶産地がありますが、鉄観音の春茶が摘まれた後は、気候などの要素により、夏茶や暑茶は摘まれずに剪定されたりして、10月の秋茶の収穫まで摘まれません。しかし、虎邱鎮では、販売が好調のため、夏の暑い2つのシーズン(訳注:夏茶、暑茶)でも黄金桂の茶農家はずっと忙しそうに茶摘みを行っています。
地元の茶葉購入所によれば、今年の春と夏の2つのシーズンを昨年の同時期と比べてみると、黄金桂は平均で1斤当たりの茶葉価格は5元以上値上がりしており、値上がり幅は20~30%に達します。全国の茶葉市場が冷え込んでいるのに、黄金桂はなぜこのような逆行した上昇になっているのでしょうか?

黄金桂の原産地である虎邱鎮羅岩に取材に行ってみました。ここで栽培されている黄金桂はこれまでに200年近い歴史があり、美荘村には今でも100年の黄金桂の母樹があります。
黄金桂はそもそも”本当の味を味わう前に、まず清らかで透明な香りがする”という美称があり、鉄観音、本山、毛蟹とともに安渓四大名茶に数えられています。
茶業界の泰斗の張天福氏は『福建烏龍茶』という本の中でこのように記しています。「黄旦は”透天香”という珍しい品質の特徴と早く発売されるというメリットから、消費者に大変好まれている」

穎香馨茶葉専業組合の責任者・林啣城氏によると、収穫のピークの時期には、黄金桂は買い付け拠点で初期加工をされた後、大手の茶葉会社に運ばれて精製加工されます。茶の多くは日本、東南アジアに販売され、少量はマカオ、香港、そして国内にも販売されています。
取材によると、羅岩村には、啣城氏のような買い付け拠点が20あまりあり、八馬茶業、興渓茶廠、遠栄茶廠、三和茶業、同安恒利などの茶葉会社がみなこのような拠点を持っています。

ここから日本に輸出される茶葉は、厳格な海外の衛生基準に則って生産されることが必要で、一度農薬の残留基準超えが見つかると、茶農家、買い付け商、茶葉企業はみな巨大な損失を受けることになります。幸運なことに、2004年以降、ここから送られた茶葉は最も厳格な第三者の検査サービス会社に送られていますが、今までに1件の農薬残留基準超えを起こしたことは無く、100%合格しています。

「お茶が高いからといってうらやましがらず、お茶の値段が安いからといって蔑まないで下さい」と羅岩村の退職した教師の林振忠氏は言います。彼は物心がついてから、”1斤のお茶は7斤の米に換えられる”というもので、貨幣価値などの要素を除いても、この黄金桂の価格についてはずっと安定しています。地元の茶農家は黄金桂に対してのブームにも改めることをせず、そのため1990年代に安渓県内で起こった鉄観音の栽培ブームにも乗らなかったので、ここの茶園では依然として黄金桂が植えられているのです。

羅岩村で焙煎のプロである林振文氏によると黄金桂は濃香型烏龍茶に加工する製品の中ではメリットが多くあると言います。黄金桂の葉は薄いので、焙煎中に熱を通すのが容易なのです。焙煎をすると、”透天香”の特性はよりハッキリし、マーケットを押さえる”武器”になります。
このため、多くの茶葉会社が濃香型烏龍茶の製品を作る際には、品質の良い黄金桂を少量ブレンドすることを好みます。なぜなら、焙煎して出来上がった製品の香りがより濃く豊かになるからです。
ここ数年、安渓県の濃香型茶葉市場は徐々に盛り上がってきており、黄金桂は濃香型製品を作る際のブレンド材料となってきており、これも羅岩村の黄金桂の販路を更に広げることになっているのです。
 

黄金桂の単品での香り高さはよく知られていますが、多くは日本と東南アジア向けなのだそうです。
そして、最近は濃香型烏龍茶のブレンド用として欠かせない存在にもなっているということで、ブレずに黄金桂を作り続けてきた産地の村としては、着実に需要が広がっているようです。

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