浙江省杭州市の西湖区で茶摘みロボットの試運転が行われたようです。
今日(3月23日)、杭州は雨でした。
午後4時、西湖風景区の五雲山の麓にある中国農業科学院の茶園では、茶摘みおばさんたちが霧雨の中、生葉を摘んでいるところでした。
そこから遠くないところで、一台の青い機械が茶園の中をゆっくりと進んでいました。これは浙江理工大学機械工程学院の陳建能教授らのチームが持ち込んだ茶摘みロボットです。
陳教授によると、これはチームで開発した5代目の茶摘みロボットで、AIの技術を用いることで、人の茶摘み技術を学習しており、現在、最も早いときで1秒間に1つの茶芽を摘むことができ、これは茶摘みおばさんの手による速度とそう変わりません。
鍵となるのは、ロボットは昼夜や晴雨に関係無く、24時間連続して作業できることで、しかも電源を挿す必要もなく、ソーラーパネルを備えて自分で発電できる設備を備えています。
現地で様子を見ていると、ロボットは一つの畝の茶葉を摘む前に、まず一枚の写真を撮り、それを用いて機械は正確に操作されていきます。
おばさんたちが茶の芽を手で折る方法を使うのとは異なり、ロボットアームが機械的に茶芽を切断します。この方法の違いは葉の根元が黒くならないという点が違います。もし茶摘みができない人であれば、通常は指の爪を使って茶芽を切断するので、このようにすると炒り上がったお茶を淹れると葉の根元の部分が黒ずんでしまうのです。
今日は茶摘みロボットが西湖龍井産区で初めて試運転を行う日で、現場には各地の農業農村部門からやって来た多くの観衆がいて、中国茶葉研究所の専門家もいました。
この茶摘みロボットは平地と緩やかな斜面での作業に適合しており、今日、作業を行った茶園は、中国茶葉研究所龍冠龍井のモデル茶園でした。
理工大学の研究チームはロボットから生葉が満杯に詰まったお茶のケースを取りだし、中国茶葉研究所の先生たちがロボットの摘んだ茶芽を見て、素晴らしいと称賛しており、良く摘めていたようです。
中国の人件費の高騰もあり、もっともコストの掛かる茶摘みの機械化は待ったなしの状況です。
とはいえ、日本の茶摘み機械では芽を丁寧に摘むことは難しいため、このようなAIを用いた機械を開発中のようです。
まだ効率的には十分ではないようですが、予算も掛けられているようなので、今後、どんどん進化していくかもしれません。