中国では高付加価値の茶製品ということで、抹茶の生産に力を入れ始める地域が出ています。
浙江省もその一つで、径山寺がある杭州市余杭区でもモデル工場などが作られているそうです。
今年浙江省はデジタル郷村リーディング地区を建設し、10の未来農場、100のデジタル農業工場を作ろうとしています。
余杭区では、九宇抹茶、麟海蔬果、華麗牧業などの5社の農産品企業が省級デジタル農業工場への参入に成功しました。
九宇抹茶デジタル農業工場の生産ルームに入ってみると、自動化設備が抹茶の原料に対して研磨とふるいがけをしているところでした。
最初の殺菌工程から最後の包装の工程まで、抹茶生産ラインは人的資源を大幅に節約できるだけで無く、生産効率と製品の品質を高めることもできます。
「私たちがコントロールするのは主にフロントエンドとバックエンドで、中間の工程はクローズドループオペレーションになっているので、三人でいくつかのラインのコントロールができるのです。このため、毎日800~1000kgの抹茶製品を生産することができます」と生産責任者の黄拯氏は言います。
製品の味を市場の要望により近づけるために、会社では導入後初めての設備の改良と技術のアップデートを行いました。
このほか、会社では宋代の径山茶文化の担い手として、余杭区の径山の東南麓にデジタル茶園を建設し、茶葉の栽培から抹茶製品の製造、さらには文化の普及もできるようにし、デジタル化スマート設備はこの会社の製品の高効率な生産と標準化された品質をアウトプットすることを実現しています。
「浙江省南部などでも、我々はこの生産システムを徐々に普及させ、多くの農家と連携して助け合い、共同富裕という目標を達成したいと思います」と総経理の董俊傑氏は言います。
今後、余杭区ではさらに農業の「デジタル革命」を継続させ、デジタルによって産業の高品質な発展と農業の現代化に”スマート”と”質”を実現させていきます。
中国の場合、抹茶は高品質な製品を手作りで作るというよりは、世界的な需要に合わせるためにローコストで生産することを意図しているようです。