今年から、浙江省の食品の一部に見慣れないQRコードの貼付が行われています。
西湖龍井茶でもパイロット企業が指定されており、このコードがどのようなものなのかについて紹介した記事がありました。
杭州龍塢茶鎮茶葉有限公司では、新しく発売する春茶が既に箱に入れられる準備のためパッケージルームにあります。例年と違うことは、今年のそれぞれの茶葉の外装には西湖龍井茶の産地証明標識のほかに、もう1つ”浙食鏈(浙江省フードチェーン)”のQRコードがあることです。
スマートフォンでQRコードを読み取ると、画面には茶葉の生産日、生産地点、賞味期限、生産ロットなどの情報がハッキリと明示され、食品のトレーサビリティー欄には生産機関の識別情報、工場出荷時の検査記録、検査の結論などの情報も表示されます。
これは、今年3月15日に新たに実用化された浙江省食品安全トレーサビリティーシステムである”浙食鏈(浙江省フードチェーン)”のおかげです。
”浙食鏈(浙江省フードチェーン)”は2021年の省政府が実施する民政プロジェクトの1つです。
”1つのコードに集約する”という規則に照らし、このシステムでは食品を畑、工場から食卓にいたるまでのそれぞれの段階について、関連情報やデータを収集してQRコードに蓄積していきます。
予めパッキングされた食品と食用農産品を”工場に光を当て、1ロット1ロットを検査し、サンプルごとにQRコードをつけ、工程ごとにQRコードをスキャンし、タイムリーに追跡して、それぞれの工程を調査する”ことが可能になり、消費の末端にいたるまでの売買の過程が明確になり、消費の透明度が増すのです。
西湖龍井は杭州のシンボルであり、西湖龍井産業の保護には革新的な対策が必要です。
春茶の季節がやって来るにつれ、西湖区市場監督管理局は市場の需要を捉えて、市内の全地域において、率先して”浙食鏈”システムを西湖龍井茶の生産環境に導入させ、QRコードを付与し、QRコードをスキャンするという方法で、”1枚の緑茶の一生”を見える化し、西湖龍井茶が生葉を摘み取るところから、生産、包装し、再び消費市場に入るまでの全ての流れにおいてトレーサビリティー可能で調査が可能なことを実現しました。
期間中、西湖区市場監督管理局のスタッフは何度も地元の茶葉生産企業と面談して、最新の政策の基準と技術について伝達し、現地に赴いて会社のシステムの利用状況などを調査し、企業の質問に回答しました。
西湖区市場監督管理局のサポートのもとで企業が活性化し、データと突き合わせて、コードを発行し、コードを貼り付けて、杭州龍塢茶鎮茶葉有限公司は西湖区で初めての”浙食鏈”システムの導入テスト企業となりました。
西湖区市場監督管理局の担当責任者によれば、”浙食鏈”システムを通じて、法律の執行官は原料の購入、製品の入庫、工場出荷検査から製品の販売環境に至るまで、食品の安全に関する主体的な責任が抜け落ちていないかをタイムリーに企業を監督することが出来るようになると言います。
ひとたび食品安全の問題が見つかれば、食品企業は素早く、ピンポイントで問題の食品を捉え、すぐに回収を行うことで、生産の全てのプロセスのコントロールを可能にします。
「QRコードの発行はラベルを貼ることで、ラベルを貼ることはコントロールされていることを意味します。自社の製品はロットごとの検査をした上で、合格した製品にのみ我々の”浙食鏈”のQRコードを貼ることが許されるのです」
「消費者に十分な情報を知る権利を得てもらうためにも、この”浙食鏈”は消費者に対して安全感を与えるので、我々も積極的に”浙食鏈”へ参加したいというのが本来の意図です」
杭州龍塢茶鎮茶葉会社の責任者はこのように述べていて、2020年の新しい西湖龍井茶産地証明標識のQRコードは西湖龍井の生葉の出所がどこにあるかという問題を解決し、2021年にリリースされた”浙食鏈”のQRコードは西湖龍井を誰が製造し、どのような基準で製造し、その検査結果がどうかという問題を解決するとも述べています。
消費者にとっては、消費の末端でトレーサビリティーを行うことができるようになり、消費者もまた西湖龍井茶の製品の感徳をすることができるので、これは一般の人々に”西湖龍井”の保護意識を高めるためにも有効であり、共同で”西湖龍井”という輝かしい看板を維持していくことに繋がります。
取材によると、今後は”浙食鏈”システムを西湖区でさらに普及させていく予定で、今年中に25社の食品生産企業に適用させていく計画です。
導入に当たっては、生産管理の水準が一定程度以上を行っていないと難しいので、普及には少し時間がかかりそうですが、極めて理に適ったシステムだと思います。
こうしたシステムが一般化していくと、これに対応していない製品などは不安に感じてしまうかもしれません。
人々の常識が徐々に変わっていくことになると思います。