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杭州市、天価茶の取り締まりを強化

ここのところ、当局が取り締まりを強化しているのが”天価茶”と呼ばれる、実勢とはかけ離れた高額の茶葉です。
浙江省杭州市では、その取り締まり強化が行われており、茶葉市場へのパトロールも行われているそうです。

 

ひとしきりの春の雨が過ぎると、杭州は茶摘みの季節に入ります。茶文化には長い歴史があり、茶葉は国民が好むものです。しかし、近年、少数の人が悪意を持って値段を吊り上げた”天価茶礼”を派手に宣伝して、高尚で上品な上着を纏った贅沢三昧の風潮を作っています。各地の紀律検査委員と監理委員による捜査案件と通報などから状況を見ると、規則に違反したお茶のギフトを贈り、お茶のギフトを回収して現金に換えたり、公金を規則に違反してお茶のギフトに変えるなどの現象が度々発生しています。

この問題に対して、先日、杭州市上城区紀律検査委員と区の監理委員は、茶葉の領域の背後にある”四風(訳注:形式主義、官僚主義、享楽主義、奢靡の風潮という汚職に繋がる風潮を指す)”の問題に関する監督を強化し、区内の各レベルの紀律検査監察組織は全面的にこのリスクを排除しようと、監督管理部門の職責を履行するように督促し、ピンポイントに問題の処置を行って、警告を強化して盤石の体制を進めています。

杭州市内で知名度が最も高く、専門店がもっとも集中する茶葉市場は上城区解放路付近にあり、ここ数日は摘まれたばかりの2021年の龍井茶の新茶がここで発売されています。上城区紀律検査委員と区の監理委員は、第二、第三紀律検査監察チームを派遣し市場監督管理部門などと共同で、専門の監督検査を実施しました。

「ここにあるいくつかの種類の新茶は、どこに違いがあり、市場の動向はどうですか?」「核心産地の西湖龍井には、あなた方はどのようなパッケージの箱を使っていますか?」派遣された第三紀律検査監察チームの副チーム長である荆璐さんは、新茶の市場動向について事細かく質問し、統一した規定に従ってパッケージを行っているかを厳格にチェックしていました。

調査チームは102軒の店の中から任意で10軒を選び、2020年の初めから現在に至るまでの茶葉の販売の領収書の記録を全面的に抜き取り検査し、管轄地区の部署が公金で茶葉を購入したという状況が発生しているかどうかを調べました。茶葉市場が属する小営街道の紀律委員と関連する社区の紀律委員も何度も店舗を訪れ、市場の動向を把握し、関連する問題の情報を掴むようにしています。

監督するのは市場の中だけではなく、区内の全ての部門での調査活動も秩序立てて進められています。湖浜街道の紀律検査委員書記の張雲鴻さんは昨年からの関連する帳簿の記録を閲覧しました。この検査によって、街道が購入した茶葉はいずれも上城区の東西協力活動における相手側地区から購入したもので、価格は厳格に政策の基準を遵守しており、関連する財務、申請手続きもしっかりされていたことが分かりました。

党員の幹部に関していえば、新茶の発売される時期には、”天価茶礼”に関する警告事案の例を学習しており、これが一種の”目を覚まさせる”良い方法になっています。望江街道の徐家埠社区の紀律検査委員は社区のスタッフを集めて、上城区の基礎幹部警示教育館に行き、”全国紀律検査監察ニューメディアシステム”をつかって、検索と茶に関連する規則違反や違法な典型的な事例を学ぶという教育を行っています。

「一杯の清らかな茶は、大衆の心を動かすことが出来ます。1つのお茶のギフトは、幹部の清廉な政治の防衛戦を破壊するかもしれません」と徐家埠社区の紀律委員書記の程姝佩さんは言います。

 

法外な価格の豪華なお茶ギフトが買取業者を経由することで、現金化され、これが汚職の温床となることを警戒しているようです。
公金でこうしたお茶を購入していることが無いかどうか、かなり細かな検査をしているようで、”天価茶”に対しての取り締まりはかなり厳しくなっているようです。

 

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