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国際茶文化研究と教育センター、杭州に設立

中国茶葉学会が中心となり、新しい茶文化研究の国際交流機関が浙江省杭州市で設立されたようです。

 

12月2日、国際茶文化研究と教育センターが杭州市で正式に設立されました。茶の起源は中国にあり、世界に名を馳せています。中華茶文化の歴史は古く、深く厚みもあり、中華の優秀な伝統文化の重要な構成部分であり、”清”、”敬”、”廉”、”和”、”美”、”楽”などの精神を内包しています。5世紀から、中国の茶は陸上と海上のシルクロードを伝って、アジア、ヨーロッパとアメリカなどの国家に伝わり、さまざまな国の人々の生活を豊かにしました。2019年12月、国連大会で毎年5月21日は”国際お茶の日”となることが確定しました。これは茶葉の経済、社会と文化価値を賛美し、世界の農業の持続的な発展を促進するという趣旨です。これは国際社会が茶葉の価値を認め、重視しているということです。国際茶文化研究と訓練センターの設立は中国茶葉学会が中国科学技術協会の支持の下で、”一帯一路”の提唱に積極的に対応し、中国茶文化の国際的な伝播を推進するための重要な措置です。

設立会議はオンラインとオフラインを組み合わせた形で開催されました。メイン会場は浙江省杭州に設けられました。中国、韓国、スリランカ、ロシア、イタリア、ザンビア、ウクライナ、パキスタンなど19の国家の70名あまりの来賓とメディア関係者が会場に出席しました。同時に、アルゼンチン、オーストラリア、カナダ、フランス、ドイツ、インド、イタリア、日本、韓国、マレーシア、ロシア、南アフリカ、スリランカ、トルコ、イギリス、アメリカなど36カ国の400名近い外国のゲストがZoomを通じて今回のイベントに参加しました。中国科学技術協会の国際連絡部の副部長である王慶林氏、中国工程院院士で中国茶学会名誉理事長の陳宗懋氏、中国国際茶文化研究会会長の周国富氏、副会長の孫忠煥氏、杭州市茶文化研究会会長の何関新氏、中国農業科学院茶葉研究所所長で党委員会書記の姜仁華氏、中国茶葉学会理事長で中国農業科学院茶葉研究所の副所長である江用文氏、農業農村部茶葉品質監督検査検測センター主任の魯成銀氏、浙江省科学技術協会国際民間科学技術交流センター主任の顧継紅氏、浙江大学茶葉研究所所長の王岳飛氏、浙江農林大学中国語国際普及茶文化普及基地の主任である王旭烽氏、浙江省農業農村庁主席茶葉専門家の羅列万氏、浙江省人力資源と社会保障庁職業能力建設所所長の陳中傑氏、中国茶葉博物館館長の包静氏などの幹部が今回の会議に出席しました。

中国茶葉学会理事長の江用文氏が設立会議に出席し、挨拶を述べました。彼は、”一帯一路”を建設することは、人類の運命共同体を構築するという中国のプランであり、実践を行うためのプラットフォームであると指摘しました。”一帯一路”が唱える”五通”の目標を実現するためには、”民心相通ずる”ことが基礎となりますが、”民心相通ずる”ためには必ずや”文化の相互融合”が必要で、これは文化の伝播と交流が先になければなりません。茶文化は中国文化を伝えるための重要な媒体であり、当然より大きな作用を発揮するべきです。中国茶葉学会は中国科学技術協会の支持の下、国際茶文化研究と教育センターを設立し、開放、共有、協力、共栄の理念を維持し、茶文化の研究者、伝播者と茶を愛する人々のためにサービスを行い、関連する部門と協力して、茶文化研究を展開し、茶文化の外部への教育を行って、各国の茶に関する社会団体や機構との交流協力を強めるものです。

中国科学技術協会国際連絡部の副部長である王慶林氏は、中国茶葉学会国際茶文化研究と教育センターの設立を祝賀し、中国茶葉学会と一帯一路の沿線の国家の社会団体と機構が茶文化を媒介として、積極的に協力や交流を展開し、各国の人々の生活スタイル、思想のスタイルと価値観などの面で理解し合うことを促進し、真の意味での文化交流を実現して欲しいと希望しました。

中国農業科学院茶葉研究所の所長で、党委員会書記の姜仁華氏は、国際茶文化研究と教育センターの設立は、中国茶葉学会が茶文化研究と伝播の面で新たに有益な探索と実践を行うことであると指摘しました。彼はこのセンターが今後、2つのことを作り上げていくべきではないかと提案しました。1つは国際茶文化研究と教育センターが茶を媒介として、茶を以て友となり、交流協力を行い、お互いの利益を分かち合うということです。2つめに、国際茶文化研究と教育センターが新しい作業理念を作り上げ、茶文化協力と交流の新しい仕組みを開拓し続けていくことです。

中国国際茶文化研究会会長の周国富氏は、講話の中で、茶文化の研究と教育活動には重大な意義があると指摘しました。茶は健康的な飲料で、人々の身体と精神に二重の良さを与えます。茶と茶文化は人の心力、体力、免疫力と抵抗力を増す上で積極的な作用があります。同時に、時代と科学技術の発展に伴い、清飲(訳注:何も入れずに飲むこと)、調飲(訳注:茶を調味して飲むこと)、薬飲(訳注:薬として飲むこと)、派生品の食品としての飲用と情感体験とともに飲むなど味わって飲むスタイルは段々多元化してきており、その内容もより豊富になってきています。研究を通じて、国内外の茶文化の共通性と特性を理解し、教育を通じて、より多くの人々にこの一杯の健康的な飲料をシェアしていくのです。

設立会議では、中国茶葉学会が『茶芸職業技能コンテスト技術規程』『小児茶芸等級評価規定』『中国茶芸水準評価規定』『茶葉官能審査水準評価規定』などの4つの英語版団体標準を初めて外部に発表し、オーストリアのキャンベラ、カナダのトロント、韓国の益山、日本の東京とマレーシアのクアラルンプールなど5つの中国茶葉学会の海外会員の連絡拠点に証書を授与しました。またタイ族の竹筒茶、トゥチャ族の油茶湯、四川の長嘴壺などの飲茶風習と恩施玉露などの茶葉の伝統製造技術が展示され、招聘した専門家による六大茶類と中国茶文化の発展史をテーマにした講座も開催されました。

茶の香りは四海に漂い、共に一杯の茶を飲みましょう!国際茶文化研究と教育センターの設立に前後して国内外の20あまりの社会団体と機関及び中国工程院院士で中国農業科学院茶葉研究所の陳宗懋研究員、中国工程院院士で湖南農業大学の劉仲華教授がビデオで祝福を寄せました。今後、中国茶葉学会は国際茶文化研究と教育センターに委託して、”一帯一路”沿線国家と地区の茶に関係する社会団体や機構と友好的な協力を推進し、茶文化交流と人材の相互訪問を強めます。積極的に国際茶文化教育を展開し、外国語版の茶文化書籍を編纂出版し、中国茶のものがたりを伝えることに力を入れて、人々の精神文化生活を豊かにし、対外的な文化交流と多くの層での文明的な対話を強めていきます。

このほか、今回のイベントは中華合作時報・茶週刊、湖南電視台茶チャンネル、説茶メディアなどのプラットフォームを用いて同時配信が実施され、累計で8万人がオンラインで視聴しました。

 

元々の文章は中国茶葉学会の寄稿文なので、大仰な書き方になっていますが、中国の茶文化を積極的に海外へ発信するという意気込みが感じられる内容です。
海外との交流に関しては、これまでは比較的、中国国際茶文化研究会などが中心になっていたのですが、農業農村部の影響下にある中国茶葉学会が新しい組織を作って、そこに乗り出すというものです。
その背景には”一帯一路”を進めて行くに当たって、沿線国家との文化的な交流を行う必要性があり、その先兵として茶が採りあげられるという戦略が見えます。
また、茶芸コンテストや茶芸のルール作りにおいても、中国茶葉学会の影響力がより大きくなっていることも見えます。
これはかなり大きな方針転換であり、茶芸師の教育などの面でも大きな動きがある前触れかもしれません。

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