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勐臘県の古茶山

雲南省シーサンパンナ・タイ族自治州にある勐臘県(勐腊县)には、古六大茶山のうちの5つの茶山があります。
これらの産地の違いについて解説している記事がありましたので、ご紹介します。

俗に「ワインはワイナリーについて議論し、普洱茶は山について議論する」と言われます。今日はみなさんに普洱茶で論ずる山の一部分、つまり古六大茶山(革登、莽枝、攸楽、倚邦、蛮磚、易武)について初歩的な理解をしていただきたいと思います。

古茶山の分布図の歴史的な資料において古六大茶山の確かな分布については、それぞれ説が異なっていました。そこで1957年には、シーサンパンナ・タイ族自治州人民政府は専門の茶葉調査チームを組織し、古六大茶山についての実地調査を行いました。雲南省農業科学院茶葉研究所の初代所長の蒋銓氏も自ら参加し、1ヶ月にわたって1200kmあまりの行程になるほど、古六大茶山の山や川、村々を歩き回り、多くの老若男女を訪ね、多くの石碑の記録を見て、さまざまな苦労を重ねて、本当の一次資料を集めました。これは古六大茶山の史料として大変貴重で、消すことの出来ない証拠となり、人民政府に対して口頭及び書面でのレポートを提出しました。当時、現存していた茶山の範囲、茶園面積、茶葉産量などの要素を元に、古六大茶山の順序を易武、倚邦、攸楽(基諾)、漫撒、蛮磚と革登として報告し、州人民政府は彼らの報告を確認しました(歴史上で言われるところの六大茶山は攸楽、倚邦、莽枝、革登、曼撒(易武を含む)でした)。
易武茶区を分けてみると、革登古茶山、莽枝古茶山、倚邦古茶山、蛮磚古茶山を見ることが出来ます。そして易武(曼撒)古茶山は現在のシーサンパンナ・タイ族自治州勐臘県中部にあり、古六大茶山のうちの1つの攸楽(基諾山)だけが現在のシーサンパンナ・タイ族自治州景洪市にあります。
筆者は勐臘県の出身なので、みなさんに勐臘県の五大茶山を紹介したいと思います。

1.革登古茶山
茶山の位置:古六大茶山の革登は雲南省シーサンパンナ・タイ族自治州勐臘県内にあり、東は孔明山に連なり、南は基諾茶山と川を隔てて相まみえ、西は蛮磚古茶山と接し、北は倚邦古茶山の隣になります。
茶山の特徴:古六大茶山のなかで、革登古茶山は面積が最小の茶山で、現在の新しい名称は新郷茶山で、象明新発寨、新酒房、彩陽河一帯を含みます。しかし、かつて戦乱などに遭って破壊されたこともあり、現在の革登古茶山の茶樹は既に数はあまり多くなく、伝説として伝わる孔明が植えたとされる茶王樹は皆、”仙逝”してしまいました!
茶葉の特色:革登古樹茶の多くは栽培型小葉種で、茶湯の質は柔和で、苦渋味が少なく、明らかな花香があり、潤いがあって、喉に残る韻には清涼感があります。

2.莽枝古茶山
茶山の位置:雲南省シーサンパンナ・タイ族自治州勐臘県象明郷にあり、蛮磚茶山の西側にあり、革登古茶山の西南の方向にあります。
茶山の特徴:伝説では諸葛孔明が銅莽を埋めた地とされ、ここから莽枝の名があります。莽枝古茶山の面積は広くありませんが、茶葉の品質は良いです。最盛期には、莽枝古茶山の年間の茶産量は万担(訳注:1担は100斤=50kg)にまで達したとされます。茶山に立っている乾隆十一年の碑文からは、当時の茶山が旺盛に発達していた状況を見て取ることが出来ます。さまざまな理由により、莽枝古茶山は1940年代末期から荒廃が進み、80年代になって、再び活気を取り戻し始めました。
茶葉の特徴:莽枝古茶山の原始林の中には、大中小葉種などの老茶樹が入り組むように成長しており、茶葉には特殊な香りがあり、その味は倚邦や革登のそれと似ています。茶湯を口に含むと、香りは甘く、すぐに戻りの香りがあって潤いもあり、柔和な中にも強さを感じます。
3.倚邦古茶山
茶山の位置:倚邦古茶山は、雲南省シーサンパンナ・タイ族自治州勐臘県象明郷(勐臘県の最北部)にあります。倚邦古茶山(タイ語の”磨臘”倚邦とは茶の井戸の意味です)古倚邦茶区の海抜は差が大きく、最高地点の山神廟は1950mですが、最低地点の磨者河と小黒江の交わるところは565mしかありません。
茶山の特徴:倚邦茶区内には大葉種茶と小葉種茶があり、倚邦の小葉種茶はある説によれば、明の末から清の初めに四川人が持ってきた小葉種で大葉種のような苦渋味が強くなく、六大茶山での栽培後も小葉種の伝統である香りの甘さや柔和さを保ちながらも、雲南茶区の山野の気韻を加えたものになっており、倚邦小葉利茶は清の宮廷内で、自ずと皇室の目に止まり、献上茶と定められました。
茶葉の特徴:倚邦茶の特徴は、芽が比較的小さくて、条索は黒く艶があってやや短くて細く、茶湯の色は黄緑で、苦みは淡く、苦みの中に甘さがあり、渋さはあっても苦くなく、茶湯の質は厚みがあります。戻りの甘さが早くやって来て長く続き、香りもはっきりしていて、山野で成長しているので、環境も良く、山野の気韻もあり、茶杯には香りが残ります。

4.曼磚古茶山
茶山の位置:江内六大茶山の蛮磚山は、曼荘、曼林、曼遷の3つの村を含み、東は易武に接し、北は倚邦に連なり、古六大茶山の中央の位置にあります。
茶山の特徴:曼荘村は歴史の厚みが非常にあるところで、蛮磚茶山の興衰はここに記されています。清代には1万畝以上の茶園があり、磨者河のほとりから曼林山の山頂までの60里あまりの道にはずっと茶が植わっていたとされます。曼荘、曼林、曼遷、八総寨はかつていずれも大きな茶村で、各村では2000担(訳注:1担は100斤=50kg)以上もお茶を生産していました。曼林の古茶園は現在、勐臘県の県内の五つの茶山の中では最も保存状態が良く、1000畝あまりの古茶園があり、多くの茶樹の太さは100cm以上あります。
茶葉の特徴:蛮磚古茶山の茶葉の色沢はやや深く、湯色は橙黄色で、味わいには厚みがあって香りが滑らかで、舌には微かに苦みが残りますが、戻りの甘さが強烈で、香気も長く漂います。

5.易武(曼撒)古茶山
茶山の位置:易武古茶山は、雲南省シーサンパンナ・タイ族自治州勐臘県の易武郷にあります。
茶山の特徴:曼撒(旧名)は現在は曼洒村自然村で、勐臘県易武郷の東にあり、ラオスとの国境に近いところにあります。曼撒古茶山は大葉種茶に属し、条索は太くしっかりしていて、条索の幅も広く、しっかりと締まっていて、普洱茶の雄々しくしっかりとした男性的な美を代表していて、普洱茶の中で最も背丈があるものです。
茶葉の特徴:易武茶は、淹れた後のお湯は柔和で、蜜のような香りが高く、苦渋味は出て来ず、味わいは清らかで甘さがあり、香りも高くて茶水は柔らかいです。

こんなにも沢山のことを言ってきましたので、みなさんも古茶山についてある程度理解できたのではないかと思います。

 

昔の地名と今の地名が混じったり、大きな地域名と小さな村の名前が混在したりして、なかなか分かりにくいのが普洱茶の産地に関しての情報なのですが、少し整理できたでしょうか。
台湾の高山茶などと同様に、地図などを見ながら少しずつ覚えていくしかないかと思います。

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