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普洱熟茶の軽発酵と重発酵

渥堆発酵を経た普洱熟茶でも、渥堆の程度により軽い発酵のものと重い発酵のものがあります。
その違いについてまとめた記事がありましたのでご紹介します。

 

発酵程度が70%以上(この基準は正式な基準では無く、俗称ような概念です)は全発酵に属し、この程度に低いお茶が軽発酵茶です。重発酵茶は通常、発酵度が90%以上の熟茶を指し、これらを比較すると、軽発酵茶は未成熟の青りんごのようで、そうなると重発酵はワインレッド色の熟したりんごに喩えられるでしょう。この時、茶葉の転化できる物質はほとんどが使い果たされていて、茶殻の色は通常は黒褐色からそれよりも深い色になっています。たとえば、勐海茶廠の7572熟茶は重発酵熟茶の代表です。

普洱熟茶の歴史は、以前は試しながらの発酵でしたが、1973年に渥堆工程が発明されてからしばらくは、多く使われていたのは軽発酵でした。大手の茶工場の発酵技術が成熟し続け、長年の経験が累積していくことで、適度な発酵が広く使われるようになりました。2005年から、普洱茶業界は軽発酵と適度な発酵の時代に別れを告げ、重発酵の時代に入りました。

軽発酵の普洱熟茶餅

それでは軽発酵と重発酵ではどちらの方がより良いのでしょうか?
発酵は茶水が軟化していく過程で、人々が短時間のうちに味わえるようにするもので、茶湯はスムーズで、滑らかで、柔らかく、甘くなります。
重発酵:茶湯は厚み、滑らかさを体現していますが、茶の味は淡く、弱く、しまいには無くなってしまいます。重発酵の技術でできた熟茶は、今飲むのであれば良く、味わいは滑らかでやや甘みがあります。数ヶ月置いておくと堆味(訳注:渥堆発酵時の発酵臭や味)が完全に飛んで飲めるようになります。欠点もまた非常に明確で、以降の寝かせる価値は小さく、飲んだときに喉を潤すことが無く、かつ一般的には原料はやや劣ります。
軽発酵の技術でできた熟茶は、生茶の一部の顕著な特性ーたとえば、回甘、生津、苦渋味を保っていて、茶湯は全発酵の熟茶のようには濃く厚みがあってスムーズで滑らかでは無く、茶殻の色はやや浅めで、この特質は十年以上貯蔵した老生茶にとても良く似ています。
ここが特に強調したい点で、軽発酵の熟茶は茶湯の柔らかさ滑らかさと茶殻が、老生茶と非常に近いのですが、両者の間の区別はまた非常に大きいのです。

地面から離した渥堆発酵

しかし、メーカーが製茶を行う時、了解すべきことは、茶葉には適性があり、メーカーはそれぞれの製品をよく把握し、原料の特徴に沿って、重発酵にて期するものであれば重発酵にするべきであって、軽発酵の技術をそうしたお茶に強要すべきではないということです。また私たちも適度な発酵について話すときに、適度な発酵とは8割発酵か8.5割発酵かというような曖昧な発酵程度の概念ではなく、それぞれの茶の特徴に合わせて渥堆発酵を行うべきであって、それによって徹底的にそのお茶の特性を発揮させるべきなのです。そのため、軽発酵が良いか重発酵が良いかという質問に対しては、これで答えになっているでしょうか?

この手のスペック議論のようなものは、あまり詳しくない方ほど陥りがちなものです。
原料茶はそれぞれの特徴や特性があり、それを活かす形で製茶されるのが最も持ち味を活かせる状態なわけで、向いていない茶葉を無理矢理発酵させたり、あるいは軽発酵に仕上げたり、というものではないのです。
好みはもちろんあるでしょうが、好みではないからお茶の品質が低いとは言えないわけで、質問自体がナンセンスということになります。

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