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平陽黄湯茶、再興への道

浙江省温州市の平陽県で生産されている平陽黄湯茶。
中国でも数少ない黄茶ですが、このお茶を再興させる動きが進んでいるそうです。

浙江平阳整合茶叶产业链 平阳黄汤重现江湖

丝竹入耳,茶香扑鼻。“慢慢品,可以感受茶叶散发出的玉米甜味。”“听说黄汤是用古法炮制的。”茶客们讨论的是浙江名茶——平阳黄汤。北京老舍茶馆近日举行一场平阳黄汤的品鉴活动,平阳黄汤悄然走进北京。

本篇文章来源于第一茶叶网 原文链接:http://news.t0001.com/a/201605/00004490.html

絲竹の音が耳に入り、茶の香りが鼻をくすぐります。「ゆっくり味わってください。お茶からトウモロコシのような甘みを感じられますよ」「黄湯は昔ながらの製法を使っているそうですね」とお茶の愛好家たちは浙江省の名茶-平陽黄湯について議論していました。北京老舍茶館では先日、平陽黄湯のテイスティングイベントが開催され、平陽黄湯はひっそりと北京へ入りました。

 

”失われた”名茶が再び市場で好評を博す

平陽黄湯は、浙江省温州市平陽県で生産され、六大茶類の黄茶類の中の黄小茶に属し、君山銀針、蒙頂黄芽、霍山黄芽と並び称される中国の四大伝統黄茶で、”乾燥した状態の茶葉が黄色く、水色は杏のような黄色で、茶殻は若芽の黄色”であることから、三黄と呼ばれています。

「平陽黄湯の生産の歴史は古く、清朝の頃から作り始めていて、今から200年あまり前です。乾隆年間には献上茶にもなりました。1930年代でも、毎年1000担(訳注:1担は約50kg)あまりが北京、天津、上海などの大都市に売られていました。その後、様々な要因で生産されなくなり、いくつかの製法は失われてしまいました」と中国農業科学院茶葉研究所の研究員・尹軍峰氏は言います。

黄湯は失われてしまいましたが、お茶の香りは多くの人々の記憶の中に残っていました。温州市平陽県にある水頭鎮朝陽山の村民・鐘維標氏は、小さい頃から、老人たちから平陽黄湯のことを聞いていました。伝統的な技術を復活させるために、彼は古い方法を集め、何度も繰り返し、さらに地元の農業技術者の協力も得て、ついに”九烘九”の製茶技術を開発し、これによってかつての歴史的名茶が再び人々の目の前に姿を現しました。

「古い伝統技法による平陽黄湯は、水色は杏のような黄色で明るく、濃くても渋くありません。さらにトウモロコシのような香りがあります」と浙江省の主席茶専門家である羅列万氏は言います。

良いお茶は良い味を生みます。羅列万氏によると、平陽黄湯はまず良い茶の品種を選んで使います。つまり、平陽特早茶を原料とします。毎年、啓蟄の前後に、僅かに開きかけの新芽を摘み、芽や葉の形と大きさ、色などを揃えます。厳格に”4つの摘まない”を守ります。つまり、芽が無いものは摘まない、虫のついた芽は摘まない、紫の芽は摘まない、霜に当たった芽は摘まない、です。

「現在、平陽黄湯の生産技術の基本的なパターンと生産規模は既に形になっていて、品質も徐々に安定してきていて、市場の見通しも十分に良いので、地元の経済を発展させるための主力産業になり得ます」と羅列万氏は言います。

 

お茶の葉が民衆を豊かにする産業へ

平陽黄湯はまさに発展を遂げようとしているところで、地元の民衆を豊かにする産業であり文化のブランドになるところです。

「茶は平陽県の独特の資源で、平陽の発展はこれをさらに植え、優れた茶のブランドをつくり、茶の産業チェーンを長くしていくことによって行われるべきで、平陽県の経済発展は新しい成長点を見つけました」と平陽県委員会書記の馬永良氏は言います。

現在、平陽県の茶園面積は3.2万畝に達し、茶の総生産量は680トンで、茶の総合産出額は1億元を超えています。地元の政府は茶産業を”第13次五カ年計画”の重点農業で主力産業になるように育成する計画で、2016年から、5年連続で1000万元の財政資金を用意し、ブランドの建設と産業の発展に重点的に投じる計画です。

「政府のサポートの他に、さらに社会資本の作用も発揮する必要があります」と馬永良氏は言います。浙江省民営経済活動は、彼らがこの産業に積極的に参加するだけのものがあります。「親子ブランド」は地元の企業の積極性を刺激する重要な政策です。現地では平陽黄湯を農産品地理標志登録と地理標志証明を申請することにしていて、地域公共ブランドを「親ブランド」として、統一のブランド、統一の標章、統一の監督管理を行うとともに、同時にその他の企業に「子ブランド」を立ち上げることを奨励します。1つには「親ブランド」と「子ブランド」の良い連携を行い、「親ブランド」によって「子ブランド」の影響力を高めます。もう1つには、企業のイノベーションを通じて、「親ブランド」の中身を充実させるのです。

「将来的には、茶に関することでは、さらに一次産業、二次産業、三次産業のより深い融合をして行かなければなりません」と馬永良氏は言います。茶は中華伝統文化の重要な構成要素で、人々はお茶を飲むことを愛し、さらに茶から受ける情を愛しています。平陽の茶の栽培と加工産業はよりよい発展を遂げていますが、さらに茶文化を発掘してさらに工夫をし、文化のイメージと体験型の観光などの産業を発展させ、茶産業チェーンを整え、価値連鎖を高めていかなければなりません。

 

昔ながらの製法が復活したそうなので、平陽黄湯茶の品質は高まってきているようです。
最近は、中国の消費者も新しい商品に目移りしがちになってきているので、こうした個性的なお茶は歓迎されるかもしれません。

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