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霜害の影響で、鉄観音の春茶は2~3割の値上がりも

広い範囲で発生した霜害は、安渓県の名産地で大きな打撃となっているようです。
台湾の状況なども報道されています。

福建泉州茶区大热天遭霜冻 铁观音春茶或涨价两三成

近期正是采摘茶叶的黄金时节,可许多茶农却高兴不起来。在看似阳光普照的大热天,却来了一场不期而至的霜冻,安溪、南靖甚至台湾多处茶园受灾严重,不少茶叶品种面临绝收,茶农损失惨重。

本篇文章来源于第一茶叶网 原文链接:http://news.t0001.com/a/201504/00000872.html

最近は、お茶を摘む最盛期の時期ですが、多くの茶農家は喜んでばかりもいられません。見たところは太陽がさんさんと輝く暑い日ですが、思いもがけない霜によって、安渓、南靖、さらには台湾など多くの茶園で深刻な被害が出ており、多くの品種が絶収に直面しており、茶農家の損失は甚大です。

 

<寒の戻りに遭い、一部の茶区では損失が甚大>

14日、泉州市の最高気温は23℃に達していました。しかしその日の早朝、安渓県祥華郷東坑村など多くの村では霜に遭い、茶が凍死してしまい、茶農家の損失は甚大です。漳州市南靖県南坑鎮の葛竹村の茶園では、2日連続の霜に遭い、奇蘭、丹桂、黄旦などの品種が基本的には絶収となってしまいました。茶農家の話によると、4月のこの時期に霜が降りるというのは見たことが無いそうです。

阿里山茶葉協会副会長の李明璋氏は、台湾の高山茶区の霜害も同様に深刻とのことです。「私たちが情報を得たところでは、現在霜害が最も深刻なのは奮起湖の茶園などで、被災面積は90%に達しています。しかし、全ての台湾の茶園が同じように影響を受けたのではなく、一般的には日照が不足し、風通しの良くない茶園が霜害に遭ってしまったのです」といいます。

安渓、台湾の各地の茶商や茶農家から提供された写真を見ていると、茶園の茶樹には層状に霜が被さっていました。「霜にやられると、茶は焦げてしまいます」と安渓の茶農家の呉さんは言います。茶摘み前、茶は5~7日間、8℃以上の気温になることが必要で、これによってお茶の芽が出ます。しかし、この時期に4度以下の低温に遭ってしまうと、度合いこそ違いますが凍害に遭ってしまいます。さらに0℃以下の低温に遭ってしまうと、茶の芽は凍死してしまいます。今春、このような霜に遭ったということは、茶園は減産することを意味しており、次の新芽が出てくるのを待たねば茶摘みが出来ません。

 

<安渓の凍害に遭った地区は良いお茶の産地>

今回の寒の戻りは茶葉市場、とりわけ清明節後から”五一”期間の春茶市場に対して、大きな打撃を与えます。李明璋氏は、霜害は4月下旬と”五一”期間の茶摘みに影響を与えるといいます。現在、霜害がどの程度の被害をもたらすかのしっかりとした統計はありませんが、清明節後のお茶の価格は一定程度値上がりするでしょう、とのことです。

「今年の寒の戻りの影響は比較的大きくて、安渓県の関係部門は、応急措置に動いており、保険会社を探して、安渓の茶農家の損失を極力低くしたいと思っています」と安渓県茶葉協会の副会長、秘書長で、国家一級評茶師の林松洲氏は言います。鉄観音の春茶の発芽は大体14~58日の成長期間があります。霜害に遭った芽は、剪定が必要で、再び出てきた芽は春茶ではありません。

林松洲氏は、凍害に遭ったのはみな高山鉄観音で、いずれも良いお茶を出す産地で、今年の高級鉄観音の産量は減少するだろう、と言います。加えて、人件費、特に熟練工のコストがずっと上昇し続けているので、業界内の予測では、今年の鉄観音春茶の価格は20~30%程度の上昇になる見込みとのことです。

 

<寒気と放射冷却が、暑い日の霜を生じさせる>

ここのところ、暖かくなってきた4月ですが、どうして霜が降りたのでしょうか?南靖県気象局の気象予報士・李景祥氏は、これは主に最近の寒気の影響と放射冷却によるものが大きくて、さらに最近は乾燥気味で、高港村などの高山にある地域は、乾燥した寒い天候のために温度の低下幅が大きくなった、と言います。

 

今回の霜害は、平地では暖かい日が続いている中、起こったものだったようです。
4月も半ばに入ってからの霜害とあって、ことに烏龍茶産地での被害は深刻なようです。

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