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台湾の南投縣で雨不足。収量3割減か

台湾の雨不足の様子が大陸のメディアでも報じられています。

台湾南投春茶萌芽期遇久旱 产量恐少三成

据台湾《联合报》报道,春雨迟迟不下,春茶萌芽期遇久旱,台湾南投茶农面临十多年最严重旱象,新芽长不出,今年春茶产量恐少三成。

本篇文章来源于第一茶叶网 原文链接:http://news.t0001.com/a/201503/00000148.html

台湾の『聯合報』の報道によると、春の雨がずっと降らず、春茶の萌芽期は干ばつとなってしまい、台湾の南投縣の茶農家たちは、ここ十数年で最も深刻な干ばつに直面しています。新芽が伸びてこず、今年の春茶の産量は3割は減少する見込みです。

竹山の茶農の管梅秀氏は、もう半年近く大雨が降っておらず、茶農家はただ他の水源を見つけて灌漑をするほかないと言います。しかしスプリンクラーを使って均等に水をやることが出来なくて、”公孫芽(葉の大きさが不均一になること)”の状況になりやすく、ひどいときには新芽が出てこなくなると言います。

鹿谷の茶農家・張裕源氏は、春茶は雨水によって新芽の発芽が促されますが、最近は雨が全く降っておらず、曇ったとしてもほんの数滴の雨しか落ちてこず、土が湿らないうちに止んでしまいます。雨水が少ないと、芽が出てこなくて産量が減り、お茶の品質も乾燥のために、味わいや香り不足になってしまいます、と言います。

鹿谷郷農会の林献堂氏は、鹿谷は地形が高く、過去の水不足の時には、地元を流れる財仔渓、野渓などの渓流から、水道管を引いて灌漑をしていました。今年の干ばつはあまりにひどいので、茶農家は水を引いて救う以外に方法は無くて、春茶の生産時期は7~10日ほど遅れ、産量も3割程度減る見込みだと指摘しています。

名間郷茶区はさらに深刻で、この地域では長期にわたり灌漑システムに問題があり、茶農家は水を買って茶園に撒くのに、1分間に約50トンの水が必要です。今年の干ばつは深刻なので、少なくとも2倍の水を買わないと追いつきません。茶農家の李振升氏は、コストを賄うのには、1斤の茶葉で儲かるお金では足りない、と言っています。

干ばつはずっと悪化しており、日月潭の中央にあるラルー島は、4mほども露出しており、背が高くなったように見えます。石門水庫に沈んだ地区は、ところどころ幻のような草原になっており、干ばつが続くにつれ水位が下がり、最近では水面に浮き出てきて、新しい観光スポットになっています。しかし、石門水庫の観光客を乗せる遊覧船に乗る人は少なくなり、遊覧船業者の売上は僅か2割になってしまっています。

遊覧船業者の呂理民氏は、幻のような草原はもともと田んぼだったところで、昔は新柑坪という場所で、ダムの建設の際に水没した村です。水位が下がったときにだけ現れ、ほとんどが草地で山水に映えることから”幻”の美名があります。最近は緑の草が生えてきていて、1ヶ月後には一面の緑になることでしょう、と話しています。

 

台湾の干ばつはなかなか深刻な状況のようです。

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