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バラ色では無い中国のネットショップ

中国でもお茶のネット販売が注目されています。
しかし、その内情は決して楽な道ではないようです。

茶叶网店同质化价格战严重 没有想象那么美好

实体店营运成本攀升,来自电商的冲击又不小,记者在走访南宁茶叶市场时发现,不少茶叶品牌、茶商都跃跃欲试,谋划新一年开一家茶叶网店增加收入。但是茶叶“触网”真那么美好吗?

本篇文章来源于第一茶叶网 原文链接:http://news.t0001.com/2015/0103/article_176589.html

実店舗の運営コストは上昇し、オンラインショップによる打撃も大きくなっています。南寧市の茶葉市場に取材に行ってみると、多くの茶葉ブランドや茶商たちは気をはやらせて、新しい年は茶葉のネットショップを開いて収入を増加させようと計画しています。しかし、お茶の”ネット”はそんなに良いものなのでしょうか?

 

<ネットでのお茶の購入者はお茶の主要な消費者層では無い>

「ネット上の写真、文字を見るだけでは茶葉の良し悪しや優劣は分かりません。だから私は今でも茶葉店に行って自分の目で茶葉を見て、飲んで味を確かめ、香りを聞き、それで買うか買わないかを決めます」と南寧で六堡茶に詳しい黄さんは言います。

陳さんはネット上でお茶を買うようになって2年ほどですが、主に友達の推薦から、ネットショップの信用度を調べ、客の評価を見て購入する茶葉店を選びます。しかし、彼が受け取った茶葉の品質を鑑定したあとの満足度は50%前後に過ぎず、「多くの茶葉は店の人が描いているほど良くはありません」と言います。

ある調査によると、ネットでお茶を購入する層は主に20~35歳の若い人で、実際の茶葉の主要な消費者層は35歳以上の昔からの茶飲みたちで、この人たちの大多数はネットでお茶を購入する習慣はありません。
別の調査では、現在、お茶のネットショップで1回当たりに消費する茶葉は60~80元の間で、中低級品が主になっています。これと比較すると、オフラインの顧客が店で1回に消費する茶葉は300~500元の間です。

このため各茶ブランドや茶商たちは、ネットショップをオープンする前に十分考えなければなりません。顧客層はどこに居るのか?どのようにしてネット上の新しい顧客層と出会うのか?を。

 

<ネットショップの運営は”短く、安く、スピーディー”ではありません>

実際のネットショップの運営は、業者が想像するような”短く、安く、スピーディー”ではありません。取材によると、天猫(訳注:中国のネットモール)に店舗を開店する際は、まず保証金が必要で、金額は5万~15万元と様々です。さらに技術サービス年会費も省くことは出来ず、少なくとも3万元はします。さらに取引成功の時には、天猫は3~5%を徴収します。これには人件費、宣伝費、運賃などは含まれていません。

最近ネットショップをオープンしたばかりのプーアル茶ブランド販売店の話によると、彼らはかつて淘宝(訳注:中国のネットショッピングサイト)での”山分け”イベントに参加したことがありますが、そのイベント中の店の売り上げがいくらかに関わらず、たとえ10件に満たなかったとしても、まず運営者に1.5万元を支払わなければなりません。もし目立つところに乗せるならば、さらに驚くような販売促進費用を投じなければなりません。「製品の原料、加工、パッケージなどのコストの他に、その他の運営費用も大きいです。運送費はコストの15%を占めますし、広告宣伝費用は約10%、さらに税金も8~10%かかります」。

 

<同質化し、価格競争が激烈>

”茶葉”というキーワードを淘宝の検索にかけてみると、50万種あまりの商品がヒットするように、茶の販売は同質化し、競争は激しくなっています。ネットでお茶を購入したことのある多くの人たちは、大きなブランドで、一般的なネットショップの価格は、実店舗のものとあまり差が無いといいます。それでもブランドを比較する際は、通常は茶葉の全体のパッケージや価格などで比較され、選ばれることになります。

取材中、多くのネットショップオーナーが言っていたのは、お客さんを呼び込むのには低価格ぐらいしかない、ということです。しかし、販売量を稼ぐために特価や低価格のお茶を売ることは、低価格の製品を買いたい客を一時的に集めることにはなりますが、本当の意味で忠誠的な”ファン”を作ることにはなりません。そして、それぞれの店がいつも特価を掲げることは、最終的には悪性の競争になりかねません。価格の値引き合戦を演じ、ブランドイメージを傷つけ、どの店も短期間のうちに核心的な優勢を得ることが難しくなります。

”インターネットによって、茶葉の伝統的なマーケティングモデルを変えることは簡単なことではありません。ネットと比較すると、伝統的な実店舗のお茶は、見ることができ、触ることもできるし、香りを聞いて、味わうこともできるなど、よりよいユーザーエクスペリエンスがあります。そのため、わっとネットショップの開店に群がるのではなく、実店舗の体験的な消費がお客を引きつけ、止まらせるという、実店舗の良さをきちんと認識するべきです”と業界に詳しい専門家は提案しています。

 

「ネットショップは運営コストが安い」というイメージがあるのですが、実際に新しい顧客を獲得して、買い続けてもらうためには、様々なコストがかかります。このへんをきちんと戦略的に考えてオープンしないと売上が立たないというのは、中国も日本も一緒だと思います。

 

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