現在、中国では紅茶がブームになっていますが、最も売れ筋になっているのが花果香型や花香型紅茶と呼ばれるタイプの紅茶です。
この作り方を指導する研修会が、かつての越紅工夫の産地であった浙江省紹興市柯橋区で開催されたそうです。
浙江省紹興市柯橋区は越紅工夫茶の伝統産地で、紅茶の生産には長い歴史があります。地元の紅茶の製造レベルをさらに高めるため、10月9~10日、柯橋区農業農村局が主催する「柯橋区花香型紅茶加工技術研修会」が東方茶業で開催され、区の農業農村局の担当者、区内の紅茶生産企業の代表など30名あまりが参加しました。
今回の研修会は浙江省農業農村庁農業技術普及センターの正高級農芸師である兪燎遠同志を招いて授業を行いました。研修は理論と実技を組み合わせて行われ、兪燎遠研究員が紅茶の製造のポイントを講義しながら、皆を率いて自ら紅茶の製造を行いました。製造過程では、彼は萎凋、揉捻、発酵などの鍵となる技術について重点的に講義を行い、さらに揺青をしたものと揺青をしないもの、条形紅茶と巻曲形紅茶などの比較試験を行い、最後には4つの茶サンプルを使って鑑定を行い、花香型紅茶の製造のポイントを整理しました。
研修会では、参加者たちは真剣に講義を聴き、積極的に紅茶のそれぞれの製造工程に参加し、その中でも萎凋、揉捻、発酵などの鍵となる工程については皆が積極的に先生に教えを請い、普段の生産で起こる問題について交流しました。最後に、みな今回の研修会の収穫は非常に大きいと感じたようで、花香型紅茶の製造の要領を基本的につかみ、今後は各企業の紅茶の品質を高めるように生産の場で実践をしていくとのことです。
最近、流行している花香型・花果香型の紅茶は、萎凋の工程に加えて軽揺と呼ばれる揺青工程を一部取り入れた製造を行います。
金駿眉が烏龍茶の製法を取り入れたと言われる理由の一つにもなっている工程ですが、これによって生まれる新タイプの紅茶は、渋みも少なく、中国の消費者の口に合うようです。